出版社 : 主婦の友社
リョウは王立学校に入学して2年目を迎えていた。魔法使いではない生徒にも魔法に関する書物を閲覧する権利を求めて、デモ活動に力を入れるリョウ。ドッジボールを広め、社交場を作ることで、様々な生徒から署名を得ていた。だが、学園で最も権力のある生徒、ヘンリー王弟と思わぬところで遭遇したことで、魔法使いや王族に対して複雑な思いを抱くようになる。また、嘆願書を通すために、自分の立場向上をはかるリョウは、商人としての名声を得るため活動を始める。しかし、ある日、腐死精霊使いでもあるシャルロットの魔法を見て、とある物の作成を思いつく。
薬師ギルドマスターが捕まったことでツカサたちに平穏が訪れたーかに見えた。しかし、平穏は長くは続かなかった。調合が終わり、宿に戻ってくるとそこには負傷したアルベールの姿が…。謎の暗殺者の仕業だった。またツカサはリュカによって暗殺者の魔の手から救われる。しかし問題はそれだけではすまなかった。笑顔で彼に近づいてくる王国第一王子アランドール。突如王国の城壁を破る魔物。そんな中、ツカサは特製の爆発薬をさらに強化して問題の解決にあたる。しかし、ついにツカサとカレンは事件の黒幕に捕まってしまうのだった。
魔物大進行より十年が経過した。十四歳となったトートス王国王女シルフィールは、王国の伝統によりエルトシル帝国のマニエール学園へ留学する。主席入学を果たして最上級生へと飛び級した彼女は、年上のルームメイトであるカレンと共に学園生活を謳歌していた。そんなある日、ガダルニアの侵攻作戦が開始される。シルフィールは、親友のカレンと帝国の皇女であるカトレーヌ、そして学園の生徒達と共に、戦禍にさらされている無辜の市民を助けるべく救出隊を組織する。犠牲を伴いながらも数多くの命を救ったシルフィール達の前に、ガダルニアが創り出したレベル3億の魔物が現れる。絶体絶命の危機に瀕したシルフィールの運命は!?
七日に一度現れる、遠い異世界へとつながる、魔法の扉。その扉の先には、不思議な料理屋がある。洋食のねこや。窓一つ無いのに不思議と明るい部屋の中には見たこともないような内装。出てくる料理は不思議な、されど美味しい料理。どの料理が一番旨いか。時折話題には上るが結論が出たことはない。彼らは料理を食べて語らい、時に新しい発見をする。そんな『異世界食堂』に、気配を消して働く、新たな給仕が加わった。チリンチリンーそしてまた、土曜日が来るたびに鈴が鳴る。
ついに開催された精霊祭。目玉の魔剣武祭は、各地から王都に集まった選手たちが魔法や剣の腕を競い合う。アスラはそこで強敵との戦いを重ねるたびに無属性魔法の弱点を思い知らされる。そして、三年前に決別したミレディも出場していた。ミレディとの再会を喜ぶこともなく、アスラは仮面で顔を隠し正体を明かさぬまま戦う。そこで、ミレディが三年間で磨いてきた魔法を見せつけられてしまう。そんな中、精霊祭の裏では反エアスリル王国のテロ組織、解放軍が暗躍していた。とある計画に気付いたアスラは、その企みを阻止しようと立ち上がる。
神子により自分の意思を失ったユリス。操られ、次に彼が目覚めた時には、勇者の一人である、みゆきがいなくなっていた。魔王を倒すのを優先すべきか、それともみゆきを捜すことを優先すべきか。岐路に立たされたユリスは決断を迫られる。みゆきは一体誰にさらわれたのか?魔王を敵とするのは同じであるのに、なぜ神子はユリスを操ろうとしたのか?神子を通して、神殿は彼らに何をさせようというのだろうか?謎が謎を呼ぶ中、ユリスは前世の自分の娘であるみゆきを助けるべく、残った勇者のダイチとともに行動を起こすのだがー。
とうとうアウラニースは復活した。そして、彼女は自由気ままに動き出す。アイリスとソフィアの予想に反して、マリウスの事は後回しにしたのだ。まずは食事、それから魔王探しである。途中、魔王に対抗しようという人間側の戦力と遭遇するが、彼女は殺さずに見逃した。彼女は人間の成長性に期待していたからだ。一方、ターリアント大陸では新たに戦争に向けての動きが見られるようになる。魔王復活をめざして魔人達の動きが活発になっているこのタイミングでどうして戦争を始めようというのだろうか。不思議に思ったマリウスは戦争を仕掛けようとする国の調査を始める。そこで彼が知った真実とは!?
ルオン達は五大魔族の一角を倒した。その結果、魔王を討つ資格を得ることができた王女ソフィアと共に、ルオンは進路を南に向け旅を続ける。当面の目的は時を巻き戻す魔法を持つ魔法使いリエルを、彼が頼っている人物の元まで送り届けること。道中、ルオンの出身地であるフィスイリア王国に辿り着く。転生した意識を持つルオンは、初めてのような、懐かしいような複雑な心境を抱きながら、幼馴染や師匠と再会する。そしてリエルからこの国で起こる“未知の戦い”を聞かされるのだがー。
コフィン王国の完全制圧を目前にしたユーク将軍らの前に、最悪の強敵ー『コフィンの魔王』が出現した。魔王は神喚び師マリエラの統べる『無言の兵団』や『神』の正体を暴き、古代魔術でもってそれらの洗脳・強奪をはかる。ユーク将軍は己の命綱である兵士達をまどわせ、強制的に手下に加えていく魔王の戦法に戦慄する。覆面で顔を隠した魔王がスノーバの都を駆けるたび、ユーク将軍の無敵の兵団がけずり取られ、かつての主人の命を狙う魔王の尖兵と化すのだった。
長い旅路の末、王都へとたどり着いたツカサたち。早速王都観光へと繰り出す。ツカサの名前はエリク様を救ったケリエル町領主の専属調合師として広まっており、薬師ギルドで大いに勧誘される。その後、薬カバンを盗まれ、行かない方がいいと言われていた貧困街へ向かうツカサ。そこで品物を取り返してくれたガイの娘が床に臥していると知る。自分に治せるのならとツカサは娘のもとに向かう。だが、彼女の病名はー!?そんなツカサたちが知らない場所である事件が起こる。エリクが誘拐されてしまったのだ。その犯人を探していくと浮かび上がってきたのはツカサも良く知る人物だった。
冒険者として迷宮討伐に参加する事になったライエル一行は、ロンドパーティーと協力して迷宮討伐に挑む。しかし、想像していた以上に迷宮討伐は問題が山積みだった。数百人という迷宮討伐のための人員の中、実際に迷宮内へ入るのは五十人程度ーなのに、その五十人のほとんどに先回りや妨害を受けてしまう。しかもギルド職員までも敵に回してしまい、ライエルたちは窮地に追い込まれる。このままでは初期投資すら回収できず、迷宮で宝箱の回収や魔物との戦闘も経験できないまま終わりを迎えようとしていたのだがー。
かつて魔王は『負の感情』を糧とする暗黒魔術を極め、全てを暗黒に染めるべく世界を蹂躙していたが、光輝魔術を操る勇者との戦いに敗れ、滅び去った。だが、魔王の暗黒の魂は少年ガーラスとして生まれ変わる。ガーラスは再び世界を暗黒に染めるべく力を蓄えようとするが、彼の前に最初に立ちはだかったのは、幼なじみのリータだった。そして何の因果か、勇者が作った勇者学園にリータとガーラスは共に進学し、そこで共に光輝魔術を学ぶことになった。光輝魔術の克服と、より多くの『負の感情』を味わうために正体を隠し、人間達の裏で暗躍せんとするガーラスだが、彼の前にはどういうわけか次から次へと美少女が立ちはだかる!?
水神の加護に抱かれた水と大河の国エンフィール王国。その王都に暮らす青年アルトが、かつて騎士として戦場を駆けていたのも今は昔、現在はその日暮らしの風来坊。金なし地位なし甲斐性なし、仲間内からは「野良犬騎士」と揶揄されていた。そんなある日、アルトはスラム街で誘拐されかけた少女ロザリンを助ける。少女は右目に“ウイッチクラフト”と呼ばれる特別な力を宿し、「小さな魔女」と呼ばれていた。彼女は生き別れとなった母親を探す為に王都へやってきたのだった。高級牛肉につられて母親探しを手伝うことになったアルトは、わずかな手がかりを頼りに捜索を開始するのだがー。
太一は内乱を止めるために呼ばれた王都ウェネーフィクスにて、貴族軍からの攻撃を退け、カシムとの因縁に決着をつけた。貴族軍との前哨戦で太一たちが挙げた戦果は大きく、貴族軍は打って出ざるを得ない状況まで追い込まれていた。貴族たちの動きから、前哨戦の翌々日には最後の戦が始まると告げられる。その一方で、不穏な影がうごめていることに、王国軍も、貴族軍でさえも気付いていない。不確定要素が紛れ込んだまま、ついに始まる最終決戦。軍同士の熾烈な争いが一進一退の攻防を続ける中、太一は一人、与えられた役目を果たすために大空に躍り出るのだがー。
剣と魔法の世界・ターミナルは魔族の侵攻により滅亡の危機を迎えていた。近隣諸国は皆侵攻され、残されたのは光の血筋を受け継ぐと言われる、サイトピア国のみ。そんな絶望的状況を打破すべく王が下した命は、異世界から救世主を召喚する事。大臣より指令を受けた宮廷視聴者のダマヤは、天才召喚師クランエと共に救世主召喚を試みる。「サムライ」「ニンジャ」「リキシ」等、異世界には様々な特殊技能を持つ者が存在する。宮廷執務室では皆期待を胸に、ダマヤの報告を待っていた。だが、ダマヤが召喚してきたのは「キモノ」をまとった一人の男…「ハナシカ」。-そう。これは一人の噺家が落語で世界を救う物語である。