出版社 : 主婦の友社
第六皇女ヴィクトリアと黒騎士アレクシスが治める辺境領シュワルツ・レーヴェは、秋の収穫祭の時期を迎えていた。お忍びで訪れていたエリザベートとハルトマン伯爵と楽しいひとときを過ごす。ところがある日、ヴィクトリアは全身を激痛に襲われ、倒れてしまう。「痛いっ! 痛いーーっ! 身体がっ、全身っ……!」 痛みで呼吸もままならなくなり、泣き叫ぶ。「くろきし……さま……わたし……しんじゃうのかな……?」まさか感染病に?ヴィクトリアはアレクシスにうつることを心配し、部屋を出るように言う。苦しみの中で、互いを案じる二人。しかしヴィクトリアを襲う激痛の理由は別のところにあった。距離を置いた二人の運命は?感動の再会シーンを見逃さないで!
ヘンリー殿下の婚約者となったリョウ。各地への挨拶周りの道中、何者かから命を狙われてしまう。黒幕を推測して落ち込んでしまうが、元気を取り戻す出来事も。また、リョウのためにヘンリーが護衛を呼んでいて、その中には懐かしい顔ぶれがあって、リョウもほっとする。しかし、様子のおかしいヘンリー殿下や、カインとの関係もギクシャクするなど、新たな火種がリョウを悩ませることにーー。
壮絶な過去が明かされ、異世界と向き合うことを決めた現代の噺家、楽々亭一福。マドカピアで落語を披露する日々の中、彼の人々への関わり方には、徐々に変化が生まれていた。囚われの身となったサイトピアの勇者ラッカを救う為、一福は独房を訪れ、差し入れを渡す。それがきっかけで、ラッカの夢にはかつての相棒で、クエストで命を落としたピートが頻繁に現れるようになるのだがーー。『つる』『あたま山』『抜け雀』等々、メジャーネタのオンパレード!リミッターの外れた噺家が世界を変えて変えて変えまくる。序章は終わりを告げ、物語は急転直下の勢いを見せ、噺家が世界を救う抱腹絶倒ファンタジーが、遂に幕を切って落とされる!
「俺を弟子にしてくれ!」「結婚するならシュリ……」「シュリを引き取る!」その人柄と料理の腕前に、男女問わず、身分関係なく引く手数多の傭兵団の料理番・シュリ。その魅力の魔力は、ついには国家間の争奪戦を引き起こす事態に。ニュービストのテビス姫、アズマ連邦のトゥリヌ、オリトルのミトス、アルトゥーリアのフルブニルーー。四か国の王族が集まったシュリを賭けた綱引きの行方は?一方、剣鬼クウガの耳には、穏やかではない情報が入る。「異形の怪物」「賢人魔法」……心ザワつくワードの意味とは?そして、今、戦乱の世が大きく動き出そうとしていたーー。
タニアが妊娠したことがわかって、大喜びのエイジ。だが、文明レベルの低い異世界では、出産はかなりの難題。母子ともに健康に生まれる可能性は低いという。そこで、エイジは現代日本の知識を総動員し、タニアに安全な出産をさせるために環境を整えるべく尽力する。産院を清潔に建て直し、水道を引き、薬師に協力を要請。さらには、弟子たちの試験も待っていた。また、カタリーナとの約束の行方は?鍛冶師の青年が異世界の村で大奮闘する第6弾!
皇都エルサムで始まった戦争の中、カズキは人質解放の条件として一人でディナストに追いかけ回されていた。宮殿内を走り回って逃げていると、異世界にやってきていたある人物と出会う。その出会いがきっかけとなり、大きな決意をするカズキ。そして、城で待つディナストの元にルーナがようやくたどり着き、長かった戦争はついに決着する。戦乱の時代を駆け抜けた少女カズキと騎士ルーナの運命は?ハンカチ必須の感動のクライマックス!
ケイルドの迷宮を攻略して戻ったルードを待ち受けていたのは、隣国ブルンケルスから逃亡してきたホムンクルスだった。まだ仲間が襲われていると聞いて森に急遽向かうと、そこではまさかの展開が待ち受けていた。そして、逃亡者を追跡してきた意思のないホムンクルスを退け、襲われていた者たちは、アバンシアに連れて帰ることに。ブルンケルス国ではあることが行われており、あまりに非道な仕打ちに逃げ出してきたという。隣国の情報と引き換えで、彼らの身柄を保護することになるのだが……。
英雄になることを夢見る少年アルト・エステニア。竜騎士を育成する学院に入学するが、貴族に目をつけられていじめられてしまう。周囲にも教師にも見て見ぬ振りをされ、肉体的にも精神的にも疲弊してしまうアルト。しかしある日、とある少女と出会い、一目惚れされてしまう。その少女・ユスティーナは、アルトを追いかけて学院に入学すると、全校生徒の前で宣言する。「これからは、ボクがアルトの騎竜になってあげるからね!」ユスティーナの正体は、神竜バハムートが変身した姿だった。神竜の少女と心優しき竜騎士の少年の甘い学園生活が始まる!
アルトゥーリアで革命軍に加担し、革命を成功に導いたガングレイブ傭兵団。新たにスーニティ国で仕事を請け負って勝利し、その地で領地をもらって仕官できることになったと団長から聞かされ、団員たちは喜びに沸く。ただ、その裏にはスーニティ国内の抗争が絡んでいるとガングレイブから聞かされ、歓喜の様相は一変する。内政を司る長男エクレス。軍事を司る次男ギングス。後継者候補二人の派閥争いを承知した上で、仕官話を受けることにした傭兵団。戦勝祝いの宴で、シュリは目玉となる料理を作るようにエクレスから命じられるのだがーー。
無力化され、ゲテナ統一帝国に捕らえられた七子は、うつろな意識のまま暗黒の海に導かれたが、そこで、かつて起きたーこれから起こる「記憶」を覗き込んでしまう。衝撃を受ける七子だが、ファースト階層から送り込まれた子だぬきに励まされ、全ての真実を知るための一歩を踏み出す。一方、七子が死亡したことになっている現実世界でも滝彦や礼津から、自身の運命について衝撃的な話を聞かされる。そこである“答え”を得た七子は、世界の崩壊を止め、未来を変える決意を胸に立ち向かうのだがー。
自分を異世界に呼び寄せた張本人のバロウを見つけることができたカエデは、無事に元の世界に帰れるように約束を取り付ける。バロウ曰く転移の魔法には大量の晶石が必要だということで、カエデたちが旅先で買い付けて帰ってくると、今度は紙が欲しいと言われてまたも旅に出ることになった。自分を遠ざけようとしているのではないかと疑いつつも、魔法の完成のために従うしかないカエデたちは、リアルールという大きな街へと向かう。そこで偶然にもリタチスタと再会し、一緒にバロウのもとへ帰ることになるのだが、二人にはなにやら因縁があるようでーー。
長旅を終え、ついにフレア王女の祖国、ウップサーラ王国に到着した善治郎。早速グスタフ王と謁見した善治郎は、大陸間貿易と、両国友好の懸け橋としてフレア王女の側室入りを提案する。しかし、第一王女の側室入りなど当然受けいれられるはずもなく、その場に居合わせた人々から大きな反発を受ける。中でもフレア王女の兄、エリク王子は善治郎に強い敵愾心を抱き、『成人の証』も立てていない男に王女はやれない、と主張する。フレア王女に婚姻を申し込むため、善治郎は『成人の証』を立てるべく、雪の積もる冬の山に獲物を仕留めに向かうのだったーー。
五人パーティーになり探索がかなり捗るようになったミチオたちはドロップ品を集めて生活の基盤を整えながら、順調に階層の攻略を進めていった。魚好きのミリアのために、レアドロップのツナを求めてボス戦の周回をしたり。または男の欲望を叶えるために、オイルをひたすら集めまわったり。先に進んで戦いたがるロクサーヌに引きずられつつも、ほどよく刺激的な戦闘はまんざらでもなく、ミチオは美女たちとの甘いハーレム生活を送っていくーー。
水の精霊ウンディーネと契約し、リヴァイアサンとティアマトの争いを鎮めた太一。ウンディーネは願いを聞いてくれたお礼として、好きな報酬を与えたいと告げる。その申し出に、太一との実力差に悩んでいた凛は、自身の力の底上げができないかと問う。後日、再び海底神殿に訪れた凛、ミューラ、レミーアの三人は、ウンディーネの修行を受けることになるのだが、その方法はーー「皆さんも、精霊と契約をするのです」。とはいえ、誰もが契約できるのであれば太一は特別視されていないのだが、ウンディーネは凛たちには精霊と契約できる可能性があると言う。凛たちはこの難題を突破し、限界を超えることはできるのかーー。
「異界からの召喚」というギフトを手に入れたレオは、召喚した不思議なアイテムを用いて活躍し、皇女フィリシアのプリンセスガードという役職についた。恋仲のフィリシアとの婚約を皇帝に認めてもらうため、辺境のカルバンシアの地を開拓していく。ある日、故郷の友人から召喚した果物が収穫できそうだという手紙が届き、レオたちは里帰りも兼ねてラゴウ村に向かうことになる。旧友たちはレオの変化に驚きつつ、秘密のお楽しみを共有したりして、楽しいひと時を過ごす。そして、レオが召喚したマスクメロンの種はしっかりを身を付けていた。その味と効能の高さを実感し、皇帝に献上しようと決めるのだがーー。
半妖となった高校生の翔は、もうすぐ迎える夏休みの間の働き口を探していた。しかし、小さな田舎町には学生のアルバイト先があまりなく、翔の仕事探しは難航する。それを聞きつけた北の神主・比良利は、翔に神社で働かないかと持ち掛けた。あれよあれよという間に言いくるめられてしまった翔は、二足立ちの狐の妖たちに混じって、『出仕前』という神職の手伝いをすることになった。人語を理解できる化け狐の茶丸に面倒をみられることになり、自由で気ままな狐たちに翻弄されながら、翔は慌ただしい日々を送っていく。一方、『夏越の大祓』で南の神主をお披露目したことにより、妖たちは新たな神主の下で甘い蜜を啜ろうと、水面下で動き始める。中でも妖たちは『指南番』と呼ばれる神主候補を指導する役目を狙っていた。翔に対抗心を抱いている貂の千早は、『指南番』になるために翔に直接勝負を仕掛けようと画策するのだがーー。
精霊王の遺物を奪って逃走した魔人ザルツを追い、オルヴ公国の砦に向かったフェリクスたち。しかし、追い詰めたザルツを捕まえるために足を踏み込もうとすると、オルヴ公国のフリーベ騎士団がフェリクスの前に立ちはだかった。砦内部から魔人の気配がするにもかかわらず、フリーベ騎士団は魔人の脅威は既に取り除かれたと主張し、砦への侵入を拒んだ。とはいえフェリクスを制止している英傑セレーナも、国のこの指示に納得がいっていない様子。一度引くことにしたフェリクスたちは、直接捕まえる機会は逃したものの、裏で手を引く存在も見えてきたと確信する。一行は魔人の動向を探るため、そしてちょっぴり観光を楽しむために、オルヴ公国の町を回ることにするのだがーー。
黒い本に呑み込まれ、異世界を彷徨うことになった少女、七子。七子は自らの「眷属」とした騎士、エリアスとともに、現実世界に帰る手掛かりを探すため、魔の森の「最下層」を目指していた。七子たちは最下層へ降りるために協力を得ようと、魔の森で出会ったグレンに連れられ、ティフ神聖国に向かう。女王アビゲイルに会った七子は最下層についての女王の見解を聞き、その深い謎に怖れるが、その後大陸会議開催を待つ間にクラスメイトの瑞樹優花と再会する。一方、現実世界では七子の葬儀会場の近くで木島礼津が、突如出現した黒い本に呑み込まれてしまう。次に礼津が目を覚ますと、そこは過去の世界だった。-物語は世界と時空を超え、動きだす。
姉妹のイタズラで強制的に幼女アバターにされてしまった少年、絆。「第一波」襲来イベントも終わり、元ののんびりプレイに戻って航海を続けていると、嵐に巻き込まれて「帰らずの海域」という脱出不可能なマップに閉じ込められ、乗っていた船が巨大な幽霊船に引き寄せられてしまう。絆たちは幽霊船内を探索するのだが、とあるトラブルによって、絆は単身、海へと投げ出されてしまった。冷たい海水に飲みこまれ、次に気が付いたときには、絆は無人島に漂着していた。一人となってしまった絆は、ベックルという謎生物たちとともに、無人島サバイバル生活を始めるのだった。
気が弱く、クラスで孤立している女子中学生・篠原七子。ある日、七子は同級生の活発な少女・瑞樹優花に、秘密にしていたノートを貸してほしいと頼まれる。そのノートが翌日クラスで回し読みされていることを知り、ショックで図書館へと逃げ込むが、そこで不思議な本と出会う。「この世界から逃げ出したいなら、お手伝いしてあげるー」。七子は本に取り込まれ、気がつくと異世界にいた。恐怖に震えながら森を彷徨っていると、血まみれの騎士に会い、「眷属」へと変えていく。内気な少女・七子と、無口な孤独の騎士・エリアス。歪な主従関係の二人は、「魔の森」を歩きだすのだが…。これは一人の少女が残酷世界を生きていく物語である。