制作・出演 : アビゲイル・ヤング
日本を代表する世界的アーティストの名盤がごっそり集結! まさに究極! 邦人演奏家・オーケストラを主体とした“ベスト100”シリーズ。本作は、ケン・シェ指揮、ルベン・シメオ(トランペット)、 オーケストラ・アンサンブル金沢の演奏による、ハイドン・フンメル・タルティーニ・テレマンのトランペット協奏曲集(2008年7月録音)。 <収録内容> 01. トランペット協奏曲 変ホ長調 Hob.VIIe:1 第1楽章:Allegro 02. トランペット協奏曲 変ホ長調 Hob.VIIe:1 第2楽章:Andante cantabile 03. トランペット協奏曲 変ホ長調 Hob.VIIe:1 第3楽章:Finale:Allegro 04. トランペット協奏曲 ホ長調 WoO 1,S49 第1楽章:Allegro con spirito 05. トランペット協奏曲 ホ長調 WoO 1,S49 第2楽章:Andante 06. トランペット協奏曲 ホ長調 WoO 1,S49 第3楽章:Rondo 07. トランペット協奏曲 ニ長調 第1楽章:Grandioso 08. トランペット協奏曲 ニ長調 第2楽章:Andante 09. トランペット協奏曲 ニ長調 第3楽章:Allegro grazioso 10. トランペット協奏曲 ニ長調 第1楽章:Adagio 11. トランペット協奏曲 ニ長調 第2楽章:Allegro 12. トランペット協奏曲 ニ長調 第3楽章:Grave 13. トランペット協奏曲 ニ長調 第4楽章:Allegro
最高の音で楽しむために!
アンサンブルの総体、そして弦楽器のみと管楽器のみ。というように、ここにはオーケストラ・アンサンブル金沢を裸にしてしまうような手強い曲が並んでいる。しかしピヒラーの指揮のもと、技術・スタイル・表現のどこをとっても隙がない。好演である。
スペインの若きトランペット奏者シメオが颯爽と奏でる協奏曲集。名手アンドレ直伝の目を見張るテクニックが堪能できる。フンメルの第3楽章、超絶技巧を感じさせぬ楽々たる天真爛漫な音の飛躍に血が騒ぐ。聴き終わって痛快感の残る愉悦に満ちたCDである。
たっぷりとした響きで沸々と内に向かうロマンに浸るブラ4ではない。各声部がくっきりと明快、鋭敏に動く。相互の関係性がきわめて明瞭に腑に落ちるその音の姿が過激なまでに斬新である。発止と敏捷に響きが立つ3楽章。エモーション直截な4楽章。音楽が熱い。
OEKの今を象徴する一枚。堀内貴晃(77年、金沢生まれ)の曲は日本民謡の要素を取り入れた小品。アウエルバッハ(73年、ロシア生まれ)の作品はシリアス。ベートーヴェンは快速テンポの演奏。アンサンブルも良い。現代のスタンダードともいえる好演。