制作・出演 : スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ
2010年読響の首席指揮者退任後、桂冠指揮者の称号を得て初めて行なったコンサートのライヴ録音。読響との第7番は、映像が出ているがCDは初めて。圧倒的な名演で話題をさらった第8番同様の感動が襲う。
2010年3月25日の読響定期のライヴ録音。翌日の演奏は全曲ではないがTV放送されている。名演として絶賛された演奏を、CDで聴けるのはありがたいことだ。演奏はいささかの弛緩もなく、最後まで続く。必要なことだけを徹底してやるスクロヴァチェフスキの真骨頂がここにある。★
今も高い人気を誇るルービンシュタインが、最も得意とした作曲家のひとり、ショパンのベスト・セレクション。2曲のピアノ協奏曲と有名曲をまとめている。巨匠のショパンの真髄がたっぷりと味わえる。
絶対に神秘的にやらないブルックナー。ミスターSにとっては、演奏する作品が何であれ、あくまでスコアをリアリスティックに鳴らすことが最重要なのだ。でも考えてみれば当たり前。音楽家は音楽家であって、似非文学者や哲学者じゃない。大きな拍手を。
2008年のライヴ録音。「ツァラトゥストラ」では、作曲家でもあるスクロヴァチェフスキが、オケの各楽器の動きを丁寧に描き、明快な演奏に仕上げている。ショスタコーヴィチの交響曲第1番は、84歳のマエストロの老獪かつ生き生きとした演奏。
特にブラームスはリハーサルで徹底的に鍛えた跡が十分にうかがえる。とにかく細部がこれだけきちんと聴き取れる演奏は珍しい。しかも、そうした細部をこれみよがしに強調していないところが老練の技だろう。メシアンもきりりと引き締まっている。
伝統を誇るレーベルが擁する歴史的名演から最新の話題盤まで、名曲名演を厳選した“RCAレッド・シール★ザ・ベスト”の1枚。音の一粒一粒が際立ち、生気と歌心にあふれている。