制作・出演 : パトリース・ラッシェン
あのプリンスもその才を認める、ベイエリア在住の鍵盤奏者/シンガーの2年ぶり8枚目のアルバムは、ファンク路線の追求をしつつ、全体的な流れ/抑揚にも気を遣った高品質作。JB/P-ファンク、プリンス、タワー・オブ・パワー、サンタナ関連者たちが録音参加している。
2ベースにシーラEも加わるリズム隊でラテン、アフロを絶妙にブレンドした上をリーが快調に飛ばす(1)や、アフリカをイメージした(7)(9)などアコースティックも前面に出した新味あふれる快作。(8)のパトリースも最高にイイ! 12歳の息子ウェスリーが2曲に参加。★
フックの効いた独特の節回しに魅力があるシンガーの初のスタンダード集。リズムに凝った現代的解釈のアレンジが心地よい(5)を典型に、プロデューサー、ジョージ・デュークの貢献大。(1)ではパトリース・ラッシェンが、彼女らしい繊細かつ美しいキーボードを聴かせる。★
リー・リトナーのジェントル・ソウツで人気も知名度もアップしたパトリースの78年作品。フリー・ソウル・ファンに人気のエレクトラ在籍時の第1弾で、この時から自身の可憐なヴォーカルも大々的にフィーチャー、より軽やかで繊細な音楽性へ移行した。
日本におけるいわゆる“フリー・ソウル”のムーヴメントの流れのなかで注目されるようになったキーボード奏者、パトリースの79年発表の通算5作目。洗練されたR&B系、フュージョン的サウンドで、リズムも踊りやすく、ディスコを中心にヒットした。
70年代中期のジャズ/フュージョン界に登場、ブラコン化していった女性キーボード/ヴォーカルの6作目。80年代初頭らしいディスコ風味も含んだファンキー・サウンドで、70年代的バラッドも収録。サポートは西海岸敏腕ミュージシャンたち。80年作品。
サンプリングやカヴァーの定番としていまも人気の「フォーゲット・ミー・ノッツ」で知られるパトリース・ラッシェンの代表作とされる通算4枚目(82年)のアルバム。「フォーゲット〜」をはじめ、スローな(8)など彼女の魅力が華開いたヒット曲がここにある。
84年に発表された通算7枚目のアルバム。一般にはクラブ・クラシックス2曲を含む前作に人気が集まっているようだが、強力なリード・トラックこそ不在ながら出来としては前作にひけをとらない好盤だ。脆弱なヴォーカルも親しみやすく感じられるから不思議。