制作・出演 : ベルリン・ドイツ交響楽団
佐渡のジャケット写真を見たり、帯の宣伝文句を読むと汗の飛び散るような演奏を連想してしまうが、実際はいかにも巨匠風な内容だ。ドイツ・ロマン派を継承したような、ほどよいテンポの揺れもあちこちで見られる。オーケストラもよく棒にこたえている。
ベルリン・ドイツ響とは2枚目のアルバム。ゆったりとしたテンポ、メリハリとダイナミズム、そしてぬめらないロマンティシズムと、非常に引き締まってバランスがとれた演奏だ。音色の移ろいも繊細で、オーケストラの上手さも光っている。これはいい演奏だ。★
制作・出演
イヴォンヌ・カッターフェルド / クリス・ボッティ / スティーヴィー・ウッズ / ティル・ブレナー / ドミニク・ミラー / ニューヨーク・ヴォイセズ / フランク・マッコム / ベルリン・ドイツ交響楽団最高の音で楽しむために!
発売元
キングレコード株式会社ケント・ナガノのハルモニア・ムンディ・フランス第1弾。ベートーヴェン唯一のオラトリオを、作品の再評価にもつながる充実した演奏で聴かせる。ドミンゴら共演陣にも注目。
これは親しみやすい映画音楽を単に集めたものじゃない。エンタテインメントとしてはワサビが利きすぎている。むしろクレーメルの雑食的知的好奇心と表現意欲を刺激する音楽のみを集めている。この読みと作りの面白さ・鮮烈さ・斬新さは彼だけのもの。★
制作・出演
ウラディーミル・ユロフスキ / ウンベルト・チウンモ / クリストファー・シャルデンブランド / クリストフ・ゲンツ / ドーン・コトスキ / ベルリン・ドイツ交響楽団 / マスネ / ラモン・ヴァルガス / ヴェッセリーナ・カサロヴァ / ヴラディーミル・ユロウスキゲーテの原作にほぼ忠実だが、シャルロットに重きを置いたメロドラマ仕立てになっているところがマスネらしい。シャルロットのカサロヴァは、前半と後半の心の変化がなかなか見事だし、ウェルテルのヴァルガスも、近代人の苦悩を迫力をもって演じている。
デンオンからルックス重視でデビューしたグリモーが、心機一転、エラートから本格再デビューの第1弾となった録音がこれ。当然力の入った演奏だが、力んでいるのは聴き手の方で、演奏は軽快にして才気あふれる。「ブルレスケ」ではジンマンの絡みも聴きものだ。
ヨーロッパを拠点に活動を行なう指揮者、ケント・ナガノがレーベル移籍後初のアルバムをリリース。秋よりベルリン・ドイツ交響楽団の主席指揮者となる彼の、初のマーラー交響曲。