制作・出演 : マイルス・デイヴィス
黄金クインテットが複雑なリズムやエレクトリック・サウンド、ロックの要素などを取り入れ始めたアルバム。デビュー間もないジョージ・ベンソンが(2)で参加するなど、70年代フュージョンへの先駆けとなった作品。
ショーター在籍時の黄金クインテットによる4部作の完結編的アルバム。『ソーサラー』同様、マイルスのオリジナル曲はなく、ショーターのカラーが強く出た1枚。このメンツならではの緊張感ある演奏が魅力。
ハービーがマイルスに付けた魔術師の意のニックネームを冠にした作品。マイルスの楽曲がないことやヴォーカルを迎えた1962年録音の「ナッシング・ライク・ユー」など、比較的珍しい内容の1枚。ギルのアレンジとショーターの存在感が大きい。
60年代のマイルス・サウンドの基本として位置づけられる、クインテットのスタジオ作品2作目。名曲「フットプリンツ」「フリーダム・ジャズ・ダンス」などを含み、アルバム収録曲以外に完奏が存在しない、完璧なまでの完成度を誇る1枚。
黄金クインテットのほか、チック・コリアとデイヴ・ホーランドの参加も嬉しい初期エレクトリック・マイルスの1枚。前後の作品に比べるとまとまりに欠けると言われるが、その分、各メンバーの成長過程を垣間見ることができる。
1964年2月に行なわれたNYのフィルハーモニック・ホールでのライヴ盤。同じステージを収録した『フォア&モア』が“動”、本作が“静”と言われるように、落ち着いたナンバーを中心に収録。人気の高いライヴ盤のひとつ。
60年代のマイルス、スタジオ4部作の1番目にあたり、共演者の創造性あふれる音がマイルスを引き立たせた名盤。アブストラクトな雰囲気の演奏から、ジャズからの脱皮への模索すら感じさせる。
1964年9月のベルリンでのライヴを収めたアルバム。ジョージ・コールマンとサム・リヴァースを経てついにショーターが参加した黄金クインテットによる名演。彼が参加することでバンドにダイナミズムが生まれた。
1964年7月に行なわれた、東京は厚生年金会館でのライヴ盤。アヴァンギャルド系サックス奏者サム・リヴァースのアグレッシヴなプレイが、本作の前後のテナー奏者とまったく異なり、ゆえにバンド全体もシフトしている点が特徴的だ。
1964年2月録音のライヴ盤。同じステージを収録した『マイ・ファニー〜』が落ち着いた曲中心であるのに対し、本作は「ソー・ホワット」や「フォア」といった往年の代表曲から「ジョシュア」や「セヴン・ステップス・トゥ・ヘヴン」などの新曲まで、ファスト・ジャズを中心に収録。
『セブン・ステップス〜』の直後のライヴ盤。新生強力リズム隊のエネルギッシュなプレイとマイルスのフリー・ブローウィングがかったソロが聴きどころ。この頃からライヴ盤リリース・ラッシュが始まった。
制作・出演
ジェリー・マリガン / ジョン・コルトレーン / ズート・シムズ / セロニアス・モンク / フィリー・ジョー・ジョーンズ / ポール・チェンバース / マイルス・デイヴィス / レッド・ガーランド55年6、8、9月に分けて録音されたマイルスの名作のリマスター盤と、翌年2月同メンバーによるライヴ録音との2枚組。ニューポート・ジャズ・フェスでの演奏を収録している。“最高のクインテット”と賞されたバンドの貴重な未発表ライヴ音源。
全世界で累計1000万枚を売り上げているジャズの名盤中の名盤。このアルバムで今日のメイン・ストリームにまで通じるモードという奏法が確立された。エヴァンスとコルトレーンという2人の巨人が参加している。
『クールの誕生』と並ぶギル・エヴァンスとの合作の名盤。ギルの編曲とマイルスのソロが見事に融和し、それまでになかったジャズを打ち出した。原曲であるクラシックの旋律とモード・ジャズが絶妙に絡む。
マイルスとギル・エヴァンスがボサ・ノヴァの名曲を取り上げたアルバム。ギルらしい美しいハーモニーとマイルスの一音一音を大切にするソロが魅力。余分な緊張感がない分、肩を張らずに聴ける1枚。
制作・出演
サム・リヴァース / ジョージ・コールマン / トニー・ウィリアムス / ハービー・ハンコック / フランク・バトラー / マイルス・デイヴィス / ロン・カーター / ヴィクター・フェルドマンマイルスの元を去っていたコルトレーンが特別にゲスト参加し、最後の共演作となった人気盤。“シーツ・オブ・サウンド”と言われるコルトレーンの怒涛のフレージングとセンスあるマイルスのバランスが魅力。
CBS移籍後初のアルバムで、おそらく多くのファンが“ジャズの最高傑作”と呼ぶであろうマイルスの名盤。ミュートをかけたトランペットが実に印象的で、その後の彼のスタイルの原点とも言える。
マイルスの名盤のひとつ。スタンダードとなった「マイルストーンズ」をはじめ、第1期黄金メンバーにキャノンボールが加わった好演が満載。『カインド・オブ・ブルー』とともにモード手法を確立した金字塔的作品。