制作・出演 : リチャード・ボナ
インドとNY録音の本作はボナの音楽がすでにユニバーサル(宇宙的)境地に達していると強く感じさせる。インドの風を運ぶ「シヴァ・マントラ」「クルマレテ」「ソウレマネ」もカントリー色濃厚の「アフリカン・カウボーイ」でも、その民俗色は一構成要素であって、トータルで聴けば、それらが渾然と混じり合った無双のボナ・サウンドへの昇華が実感できる。★
2007年7月にハンガリーのブダペストで収録された初のライヴ盤。過去のアルバムに入っていた曲が中心だが、ジョー・ザヴィヌルやスティーヴィー・ワンダーの曲を巧みに織り込んだ独自のメドレーが印象的。心にストレートに響くヒューマン・ヴォイスはボナならでは。
今回のエヴァンスはバンジョー奏者のフレックと組んでブルーグラスの要素も取り込んでみせる。のっけからヴォーカル・ナンバーが飛び出してくるのも嬉しい驚きだ。陽気なサウンドの中で、期待を裏切らないフュージョン・サウンドが展開される。
スムース・ジャズの人気ピアニスト、松居慶子の初のセルフ・プロデュース作で通算23作目。さらに、初のアフリカ中心の録音。タイトル曲の「MOYO」は、スワヒリ語で“ハート・アンド・ソウル”の意味。松居は大らかなサウンドの中、躍動的なピアノを聴かせている。
マイク自身のテクニカルなプレイは変わらずに健在。変わっているのはグルーヴだ。リチャード・ボナの存在がバンドに、強烈なグルーヴを与えている。とにかく楽しく聴けるアルバムに仕上がっており、数あるマイクの作品のなかでも出来映え良し。
2005年恒例のクラブ・コンサートを収録した作品。リチャード・ボナ(el-b)との共同プロデュースにより、渡辺貞夫の世界が一段と陽気で暖かいものとなって伝わってくる。それにしても何とヒューマンなサウンドなのか。ラストのソロでクール・ダウン、渋い!
自己名義では2枚目となるウィル・ブールウェアの本格ジャズ・アルバム。ロニー・プラキシコなど、お馴染みの豪華メンバーが参加。普段ではあまり聴くことのできないハーヴィ・メイソンの4ビートも堪能できる。