制作・出演 : レナード・バーンスタイン
ツィマーマンの鋭利な感性が、バーンスタイン&ウィーン・フィルという巨大な海の中で自在に泳ぐかのような演奏だ。面白い「皇帝」のCDはいろいろと出ているが、これほど聴き応えのあるものはなかなかない。
TVドラマで一躍有名となったベト7に加え、ベト8とエグモント序曲を収録しました。巨匠レナード・バーンスタインがニューヨーク・フィルの音楽監督を務めていた時期に録音された第1回目のベートーヴェン交響曲全集からの演奏です。黄金時代のニューヨーク・フィルとアメリカ楽壇の頂点に立つバーンスタインの自信と気力に満ちた音楽性が見事に合致した名演です。
バーンスタインとニューヨーク・フィルがもっとも良好な関係にあったその最盛期に録音された銘盤です。ボヘミア人ドヴォルザークが感じたアメリカを描き出した有名な「新世界」交響曲を、生粋のアメリカン、バーンスタインが意外にもしっとりとした情感をこめて好演しています。カップリングもボヘミア色あふれる名曲ばかりで、かの地の美しい自然が目に浮かんでくるようなすばらしい演奏が繰り広げられます。
「ショスタコの5番」といえば、後にも先にもこれしかないといっていいほどの決定的名演がこの79年、東京文化会館での来日公演時のライヴ・レコーディング盤です。バーンスタインとしては59年の同じニューヨーク・フィルとのスタジオ録音もあり、そちらも熱演として世評の高いものですが、ここでの充実度は群を抜いています。カップリングのチェロ協奏曲は、若き日のヨーヨー・マと巨匠オーマンディによる勢いを感じさせる充実した名演奏です。
マーチといえば吹奏楽でしょうが、弦楽器も入ったフルオーケストラで演奏されたスーザのマーチが堪能できるのはこのバーンスタインのアルバムが大定番! マーチ王スーザ以外にもクラシックの有名なマーチが一堂に会した肩のこらない好盤。サーヴィス精神あふれたバーンスタインならではの愉しく、それでいて深みも忘れないマーチ集の決定版!
制作・出演
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 / エヴァ・ケラー / ジェイムズ・レヴァイン / ズービン・メータ / ニューヨーク・フィルハーモニック / プッチーニ / プラシド・ドミンゴ / メトロポリタン歌劇場管弦楽団 / レナード・バーンスタイン / ロンドン交響楽団世界のオペラ・シーンをリードし、3大テノールの1人としても人気を誇るプラシド・ドミンゴのベスト2枚組。ソニー・クラシカルに1970年代から約30年にわたって録音した音源からセレクト。1枚目には有名オペラからきわめつけの名アリアを収めており、2枚目にはその幅広い活躍ぶりに驚くしかないポピュラー(サルスエラ、ラテン・レパートリー、サントラ)編を収録した、豪華2部仕立てとなっています。共演者にレナータ・スコット、ボー・スコウフス、ジョン・デンヴァー、モーリン・マクガヴァンといった豪華スターたちを迎えています。ドミンゴの一番輝いていた時期の録音だけに、世紀の名テナーの貴重な永久保存盤2枚組といえるでしょう。
ジャズとクラシックを行き来した作曲家といえばジョージ・ガーシュウィンがまず最初に出てきます。TVドラマやCMでもお馴染みの「ラプソディ・イン・ブルー」で彼のオーケストラ編曲を手助けしたのはジャズ・バンド・アレンジャーをしえていたグローフェでした。ジャンルの垣根を越えたクロス・オーバーの先駆ともいえる彼らのポピュラーな名曲を、これまたジャンルの横断を得意としていたバーンスタインの華麗な演奏でお届けします。JAZZの名匠ベニー・グッドマンと共演した自作「プレリュード、フーガとリフ」もボーナストラックとして収録しています。
ワッツが最も輝いていた20代のころの録音。大曲3曲を前に、溌剌(はつらつ)として躍動感あふれる会心の演奏が繰り広げられている。バーンスタイン、小澤征爾の好サポートも見逃せない。
制作・出演
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 / オルフェウス室内管弦楽団 / ギドン・クレーメル / ジュゼッペ・シノーポリ / フィルハーモニア管弦楽団 / ブラームス / ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 / ミッシャ・マイスキー / レナード・バーンスタイン未発表音源を含んだ2枚組のベスト・アルバム。バッハから近代まで、協奏曲と小品集からなる構成で、小品にいっそう“歌うチェロ”との異名をとるマイスキーの本領が発揮されている。
バーンスタインは20世紀を代表する指揮者のひとり。名前は知っているが聴いたことない人向けのベスト盤。1枚目は、得意のアメリカものが中心、2枚目は交響曲からの抜粋。アメリカものとウィーン古典派、ロマン派交響曲とのノリの違いなど、これはこれなりに興味深い。
佐渡裕が恩師バーンスタインの作品をシエナ・ウィンド・オーケストラとライヴ録音した。生き生きとしていて、切れ味が良く、勢いのある演奏。曲も吹奏楽へのアレンジに適したものが選ばれている(「プレリュード、フーガ〜」はオリジナル)。
交響曲第5番は、バーンスタイン2度目の全集からの1枚。感情移入の激しい起伏の大きなチャイコフスキーだ。古巣のニューヨーク・フィルとの相互の篤い信頼のなせる技だろう。感動的な演奏に仕上がっている。
冬の花形競技のひとつ、フィギュア・スケートで使用されるクラシック楽曲を集めたアルバム。チャイコフスキーやショパンなど、誰もが耳にしているであろう名曲を含んでいるので、クラシック入門にも最適だ。
オリジナルのアナログ3chマスターからDSDリマスタリングされ、SA-CDハイブリッド盤として登場したバーンスタインのマーラー全集。マルチトラック・パートでは、リアchは使わずにフロント3chを再現しているようで、オーケストラの鮮明度向上に大きく貢献している。そのぶん、合唱付き作品では、コーラスが少しくすんで聴こえる傾向を感じるかもしれない。それにしても、高揚した息づかいを常に感じさせる演奏の生命感はいまだに圧倒的で、「千人の交響曲」のような作品での引きこまれ感は無類だ。
マーラーの初の全集で、バーンスタインにとっても初のマーラー交響曲全集だった。中でもこの第2番は全集中の白眉ともいうべき一枚で、巧みで鮮やかな演奏が繰り広げられている。
若きバーンスタインのマーラー全集は、この第4番から始まった。バーンスタイン42歳のみずみずしい抒情性とロマンティシズムにあふれている。ソロを受け持つレリ・グリストの可憐な歌唱も好ましい。