制作・出演 : レ・ザール・フロリサン
フォン・オッターが、バッハのアリア集『バック・トゥ・バッハ』の次にクリスティと組んでフランス・バロックに取り組んだ一作。シャルパンティエ、ラモーのオペラに、ランベールの世俗歌曲も収録した魅力的なラインナップだ。
急遽代役で出演したグラインドボーン音楽祭の「ジュリアス・シーザー」でブレイクし、スター街道をまっしぐらに驀進する、歌って踊れる美貌のソプラノ、ドゥ・ニーズ。クリスティの軽快な伴奏に乗った1曲目をひとたび耳にすれば誰もが彼女の虜になることだろう。
制作・出演
アナ・キーンタンス / ウィリアム・クリスティ / シャルパンティエ / ニール・デイヴィス / ポール・アグニュー / マルク・モイヨン / マーク・モロモット / レ・ザール・フロリサン発売元
ユニバーサルミュージック制作・出演
ウィリアム・クリスティ / ガエル・メシャリ / ステファニー・レヴィダ / ネイサン・バーグ / フランソワ・バゾラ / マテュー・レクロアール / マーク・パドモア / ラモー / レ・ザール・フロリサン躍動感に満ちたレザール・フロリサンの響きが流れ出すと思わず喜色満面となる。クリスティの明晰な指揮のもとパドモアを始めとする芸達者が繰り広げるドラマに息をつく暇もない。ラモーの秘曲『ゾロアストル』の魅力を余すところ無く引き出した名演である。
今やベルリン・フィルの指揮台にも立つクリスティの2003年の来日を記念してのベスト盤。モンテヴェルディからモーツァルトまでを集めた目配りの利いた選曲で、アグニューやジャンス、デセイのソロも聴けるなど、多彩で雅趣の香ただよう彼らの魅力を盛り沢山に収録。
どんな楽器もおよばない人の声のぬくもりは、ゆったりしたひとときを“しみじみ”とすごすのにぴったり。有名な合唱曲や宗教曲から、歌声と旋律の美しいおなじみの名曲を選りすぐって1枚に。
仏バロック音楽の権威・クリスティによる古典派作品の初録音。場面によって表情を鮮やかに変化させるが、安易に過激な表現に走らない。よく考えられた秀演だ。特に透明で柔らかな響きと滑らかな流れが産み出す優美さが印象的。ジュシュマイヤー版使用。
制作・出演
アントン・シャリンガー / ウィリアム・クリスティ / ナタリー・デセイ / ハンス=ペーター・ブロホヴィッツ / モーツァルト / ラインハルト・ハーゲン / リンダ・キチン / レ・ザール・フロリサン制作・出演
アラン・ユーイング / アンドルー・シンクレア / ウィリアム・クリスティ / ソフィー・デイヌマン / パトリシア・プティボン / ヘンデル / ポール・アグニュー / レ・ザール・フロリサンモンテヴェルディと同時期に活躍した人。歴史の転換期なだけに、新旧の様式を最後まで並行して使っている。モンテヴェルディほどドラマティックじゃないが、繊細で美しい音楽だ。それだけに、澄明なアンサンブル、きめこまかな装飾音も非常に効果的だ。
バレエはオペラの上位にある、とはラモーの時代の常識。物語はイントロに過ぎず、より優雅に、より抽象な音楽表現が可能となる様式。50を過ぎたラモーが本気で取り組んだのも納得だし、古楽演奏で功成し遂げたクリスティが着々と全曲初録音を重ねるのも道理。★
バロック・オペラ一方の旗頭、ローマ派の巨匠ランディの埋もれていた代表作が音楽史の彼方から姿を現した。クリスティは若い声を集め、生気に満ちたドラマを眼前に繰り広げている。アレッシオの歌う第1幕のアリエッタなどため息が出るほどの美しさだ。