音楽むすび | 制作・出演 : 上田正樹

上田正樹の11年ぶりのオリジナル・アルバムで、期待に違わず、重量感いっぱいの出来。ソウルフルなバラード「Peace to Asia」でグイと引き込まれ、あとは彼の唄声に身を任せるだけ。石田長生のさりげないギターが泣かせる「Brothers＆Sisters」、スライ＆ロビーとジョイントした「La La La Song」、セルフ・カヴァー「悲しい色やね」など聴きどころ満載。

セルフ・カヴァー12曲＋ボーナス・トラックの全13曲。初ソロ・アルバムから丸30年、たとえば語りかけるように唄う「悲しい色やね」の説得力に、シンガーとしてはもちろん、人間としての成長を感じる。枯れてはいない。より重厚になったというべきか。いい歳の取り方をした。

レイ・チャールズ、ボブ・ディラン、ドアーズのカヴァーと日本語による新曲3曲を含むオリジナル・アルバム。味わい深いミディアム・ナンバーや、やさしく切ないスロー・ナンバーが収録された大人のポップス集。

名曲カヴァー集第2弾。生音主体のシンプルな音をバックに、ジョニ・ミッチェルやボブ・ディラン、スティーリー・ダン、ジョン・レノンなどの曲をカヴァー。リラックスした歌唱の中にも熱い魂が込められ、ベテランらしい滋味あふれるヴォーカル作品に仕上がっている。

ジャズ・スタンダードからマイケル・フランクス、ボブ・ディランなどの名曲カヴァー集。シャウター上田がウィスパー正樹に変身。肩の力を抜いたあのハスキー・ヴォイスで、語りかけるように歌い、歌うように語りかける。この新境地で次はオリジナル曲を聴きたい。

関西ロックの雄、上田正樹。日本のR&Bミュージックの先駆け的存在の彼が放った、関西弁による大ヒット曲「悲しい色やね」や桑田佳祐のカヴァー「ミス・ユー・ベイビー」など収録。