制作・出演 : 山田武彦
鳥の歌鳥の歌
21歳のチェリストのデビュー・アルバムは、誰もが耳にしたことのある美しいメロディ集となった。低音のやわらかく包み込むような響きから、高音の艶やかでしっとりとした抒情を漂わせる音色が、何と心地よいことだろうか。清流に咲く花のように瑞々しい。
ノスタルジア〜ヨイトマケの唄〜ノスタルジア〜ヨイトマケの唄〜
発売元
キングレコード株式会社郷愁が甘さを超え、怒りや諦め、悲しみに通じるのが“今”という時代なのかもしれない。そう思わされてしまう曲と歌唱だ。後半で聴ける、彼の“カウンター・テナー”でない歌も、さすがと言うほかない。(5)や(8)では、心が泣いたよ、本当に。思わず沢知恵を連想。★
浜辺の歌浜辺の歌
独特の歌い口と声を一聴して、あ、「いつも何度でも」の人だな、と思わされる。個性とはかくあるべし、だ。(2)(5)(7)(10)(12)(16)の6曲はピアノ伴奏で、歌の色あいもかなり変わって面白いが、やはり自らライア(竪琴)を弾く曲が、自然な伸び縮みを感じられていい。
夏の夜の夢夏の夜の夢
鈴木は新日本フィルのコンサートミストレスを経て現在、音楽監督・大勝秀也が率いるマルメ歌劇場のゲスト・コンミス。彼女の麗らかな容姿通りに涼やかな気品が流れ、猛暑の中で聴くのにぴったりな一枚。演奏も編曲も腕達者が揃い、洒落たセンスを感じる。