制作・出演 : 神保彰
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キングレコード株式会社KLS輩出の多くの人材は、つねに日本の音楽界を牽引してきた。本作は、世界にその名を轟かす、80年代以降の日本ジャズ界最高のドラマーの一人、神保彰を擁した時期のKLSの記念碑的作品。スタンダード的な前半と、フュージョン世代に通じるトロピカルな後半3曲と、続く時代を予感させる。
ボーダーレスな演奏で注目を集めている松本あすかの第2作は、デビュー盤と同様、クラシックのアレンジや自作が中心。「ワルトシュタイン」の冒頭や、二重録音を行なったカプースチン(世界初CD化)などに象徴されるような、聴き手の生理にダイレクトに訴えてくるようなノリの良さが、実にイイ感じだ。
“団塊の世代”に畳み掛けるような選曲が続く冒頭、気がつけば“ラテンなシャレード”だ。フュージョン世代以降の日本最高のつわものが集合したハイ・レベル/ハイ・センスなラテン・ジャズ・バンドの見事な演奏だ。絶好調を維持する近藤和彦のアルト、宮本大路のバリトンに注目。
サンバをはじめ、多彩なリズムを取り入れた爽快な演奏がズラリ。トップ級の演奏力を誇るプレイヤーたちが相互に刺激を与えながらの、全員で躍動するサウンドは、聴く楽しみいっぱい。ピリッとスパイスが利いたギターの起用も功を奏した豪奢なフュージョン作だ。
カルロス菅野率いる、ラテン・ジャズ・ビッグバンド、熱帯JAZZ楽団のベスト・アルバム。名曲のカヴァーも味わい深いが、彼らの真髄が感じられるオリジナル曲も名作揃いだ。
熱帯JAZZ楽団を率いるパーカッション奏者が98年以来、アルバムのアクセントとして歌ってきたスタンダードを集め、新録5曲を加えた作品。「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」を典型に真剣かつ肩の力を抜いたヴォーカルの佇まいが魅力。ピアノ・トリオ+サックスの小編成でしっとりまとめた「ホエン・サニー・ゲッツ・ブルー」の渋さもいい。
ピアノを練習していた女の子が、あるとき旋律を編曲してみたら、面白くて次々とイメージが湧いてきた……そんな遊び心いっぱいのアルバム。バッハがポップス調に、ラフマニノフがジャズ風に変化していく。音楽にジャンルは関係ない。素敵な音楽があるだけ。
スムース・ジャズの人気ピアニスト、松居慶子の初のセルフ・プロデュース作で通算23作目。さらに、初のアフリカ中心の録音。タイトル曲の「MOYO」は、スワヒリ語で“ハート・アンド・ソウル”の意味。松居は大らかなサウンドの中、躍動的なピアノを聴かせている。
第11作目。ロビー・ネヴィルの86年のヒット曲「セ・ラ・ヴィ」をカヴァーしていて驚いたが、古さも懐かしさも感じさせない新曲と化していたことに二度びっくりした。アンサンブルの音のフレッシュさゆえで、すべてを自分のものとしてしまうバンド力は見事。
腕利きのミュージシャンが結集した人気ラテン・ジャズ・ビッグバンド、熱帯JAZZ楽団の記念すべき10枚目のオリジナル・アルバム。ジャズ・スタンダードの名曲とオリジナルを収録。きらびやかでパワフルなオーケストラ・サウンドとソロで途切れることなく魅了する。
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株式会社ハピネットよく知られたスタンダードをいま風のクラブ・ミュージックに仕立てた作品。リズムやサウンドに工夫があって、試みとしては面白い。ありきたりのジャズにうんざりしているひと、あるいはジャズは難しいというイメージを抱いているひとにお奨めだ。
結成10周年記念アルバムで通算9作目の本作にはスリービックリーズと渡辺貞夫がゲスト参加。(2)のイキの良いアレンジとパフォーマンスに大満足。有名曲(6)も彼等流の熱くかつ斬新なリズムに乗せ生まれ変わらせてしまうところが見事。(11)がスペシャル・ボーナス。★
両刀使いのベース・ウィザードと世界に羽ばたくJ-フュージョン・ドラマーの刺激的なプロジェクト。どこを切り取っても、うねり弾ける高い技量の応酬と調和が超エキサイティング! 主旋律を取るベネズエラ出身のキーボーディストのプレイも要チェック。
乗りのいいラテンのリズムをたっぷり聴かせてくれる神保彰の、92年のアルバム。L.A.録音での乾ききった空気は、神保のdsにピッタリだ。フロントはL.A.のミュージシャンできめ、センスのいい演奏をたっぷりと聴かせてくれるナイス・アルバム。
カシオペアのドラマーのリーダー第2作。前作に続いてLA録音、サンバやレゲエのノリもそつなく導入。4曲がヴォーカル曲、インストゥルメンタルもカラフルなカラーリングが施してあって、主役はがっちりと土台をかためているといった感じかな。