制作・出演 : 角松敏生
約2年ぶり、通算16作目にあたるオリジナル・アルバム。角松は、デビュー21年目のこの作品で、日本人の精神性の原点を見詰め、日本人としてのアイデンティティを表現しうるポップスを追究しようとしている。未踏の領域への第一歩を踏みだした充実作。
東京多摩市にあるサンリオ・ピューロ・ランドで行なわれている“光のパレード・ILLUMINANT”のために角松敏生が書き下ろしたナンバー。リミックス、ライヴなど4ヴァージョン収録。
98年に活動凍結を解凍し、復帰アルバム『存在の証明』が好評を得たことでも記憶に新しい角松のコンピ盤。未発表曲も収録し、“凍結”に至るまでの彼の足跡をたどることのできる好盤だ。
女性アーティストに提供してきた作品のセルフ・カヴァー集は丁寧なアレンジに彩られ、各楽器の響きもゴージャス。角松らしさがあふれる仕上がりだ。(2)のようなメロウな曲の自演は真骨頂。曲自体の出来は、やはり中山美穂が歌ってヒットした(10)がベスト。
7年ぶりのオリジナル・アルバムは、カドマツ流ポップスの真髄をとことん堪能させてくれる充実作となった。一つ一つの音を奏でることが嬉しくてたまらないと言わんばかりの伸びやかなサウンドは、とても酔いも甘いも知り尽くしたベテランの業とは思えない。
サマー・ミュージックともダンス・ミュージックとも呼べそうなリズムをきかせた明るいサウンドが、角松敏生のアルバムの特徴。このアルバムはL.A.で録音されている。アレンジはソウル系のTOMTOM84が担当している。カフェ・バーのBGM向き。
ちょいと涼しげな山下達郎といったイメージがこのアルバムで定着した角松敏生だが、その細い声が魅力である一方で、もの足りなさだったりもする不思議なシンガー・ソングライター。リゾート・ミュージックですね。
夏の浜辺のBGMといった雰囲気のサウンドと角松敏生のボーカル、そしてハワイのFM局KIKIの名物D.J.カマサミ・コングのしゃべりによる構成の、86年のアルバム。のりの良いポップなBGMです。