制作・出演 : 遠藤賢司
細野晴臣、鈴木茂、林立夫をバックに迎えたフォーク・ロック調ナンバーから、自身の歌とギターだけで聴かせる曲までを揃えた通算20作目のアルバム。全体的にリラックスした雰囲気ながら、しっかりアウトラインを感じさせる重層的な仕上がりになっている。
エンケンの還暦記念シングル。本人とドラムの石塚俊明だけという最小限の編成で、でも、こんなにパワフルでエネルギッシュでメランコリックで殺気だった歌世界を聴かせることができるとは! と仰天必至の3曲入り。「いつもあなたを想ってる」は珍しくピアノ・インスト。
4年ぶり、15枚目のオリジナル・アルバム。これはスゴすぎ。全然肩に力が入っていないのに、不滅のパワーが直線に聴き手の脳に突き刺さる。(9)みたいな歌詞って現代に歌うのは相当カッコ悪いと思うのだが、そんなカッコ悪さが涙が出るほど心にしみる。黙って聴け!★
若僧、エンケンを聴いてからフォークやロックを語りなさい! エンケンと一緒にカレーライスを喰らったワタシが言うのだ、まずは“カレーライスの巻”を聴いてみな。純不条理を体感したければ“東京ワッショイの巻”を聴け。35曲が哀しき凶器なのだ。★
巷のショボクレ・イメージとは正反対、どうしてこんなに元気なの? と言いたくなる団塊世代R&Rの代表がエンケン。年齢を重ねるにしたがってスピード感が増し、頭の血管が切れそうなくらいリキ入ってます。今回はバックも50代が顔をそろえ、迫力倍増の世界が展開される。
「日本ロックの創始者」といっても過言ではない“エンケン”。21世紀の少年少女へのメッセージを込めた新作は、新進気鋭のハウス・クリエーターSUGIURUMNと共同制作した意欲作だ。
日本のパンク、ニューウェイヴの先鞭をつけたのがフォークの遠藤賢司である。本作ではパンク、テクノ、プログレそしてフォークといった手法を用いて、“エンケンの宇宙”を見事に表現している。
デビュー30周年記念盤は超強力アコギ・ロックの大傑作。アコギだろうとエレキだろうと、ロック人が演ればロックになるし、フォーク村の人が演ればフォークなわけで、エンケンはこの作品でロッカー(!)であることをきっちりと証明してくれたのである。
〈この世はみんな美しい〉という超正論をテーゼに継り広げられる宇宙的視野による前人未踏の多次元音楽世界。アインシュタインもびっくりの1980年発表の圧倒的名作。さらに74年のパンキーなライヴと68年の幻の録音がおまけについた至れり尽せりの絶品。
遠藤賢司が、70年代後期に残した代表作の1枚だが、新たに未発表テイクが2曲加えられてCD化されている。当時、フォーク周辺から生まれた音楽の中では、エレクトロニクス時代への予感、パンクの気分などが、もっとも有効的に集約されている。