制作・出演 : 阿川泰子
艶っぽいヴォーカルが魅力の阿川泰子のジャズ・バラード集。収録曲は一度は耳にしたことのある定番曲ばかり。ヴォーカル・ジャズ入門編としても、阿川泰子入門編としても最適な1枚だ。
野力奏一ほか一流奏者を配したビッグバンドや総勢24名のストリングスによるゴージャスな音をバックにスタンダードを歌った2004年録音作。(2)の編曲は故ニック・デカロ。夢見心地の雰囲気がヴォーカルの質感に合っている。ギターとのデュオによる(9)の端正な表現もいい。
彼女のアルバムの中から、サンバ、ボサ・ノヴァ系の楽曲をまとめたコンピレーション。「スキンドゥ・レ・レ」の別ヴァージョンほか、未発表オリジナル曲も収録している。
ありとあらゆるジャンルを網羅したビクターの定番シリーズ《NEW BEST ONE》が今年は全面リニューアル。7月、8月の2回に分けて180タイトルを発売。ジャズの8月発売タイトルは、艶っぽいヴォーカルが魅力の阿川泰子のジャズ・バラード集。
往年の映画ファンから若い世代まで楽しめる映画音楽作品集。ワクワクする(2)、懐かしい(10)、ディズニー・アニメのしっとりしたバラード(5)(6)(7)など、何回聴いても飽きない曲ばかり。上品な歌声で親しみやすい映画音楽を気持ちよく歌い上げている。
映画でミュージカルでおなじみの曲をキャリア20年のジャズ・ヴォーカリストが歌い上げた。選曲は歌舞伎にミュージカルに活躍中の松本幸四郎。名曲揃いだが、それぞれの曲のイメージをしっかりつかみ、可愛らしい(3)、弾むような(6)など、歌いかたも微妙に違う。
スティーリー・ダン、ポリス、ポール・マッカートニーらが60〜80年代に生んだ、言わばロック畑の名曲を洒落たUKサウンドで現代に蘇生。それを阿川泰子がしっとりと濡れた歌声で味わい深く歌っている。曲へのアプローチも確かで、アレンジのセンスも良し。★
バート・バカラック作品集、キング・コブラの井出靖プロデュース。いいセン狙ってる。ジャズ・ヴォーカル色は薄い。クラブっぽいジャズ色はあるけれど……。それでいて阿川は阿川だ。完全に阿川スタイルを確立している。いい作品に名曲は不可欠と実感。
ジャズというよりは、ポップなフュージョン・ナンバーを12曲収めた、'83年のアルバム。ビリー・ジョエル、ドナルド・フェイゲン、ルパート・ホームズといった一流アーティストの作品をとりあげている。中村誠一(s)、数原晋(tp)などバックも実力派がそろった。
ディズニー集『美女と野獣』やスタンダード集『イン・オータム』のほか、話題の近作から21曲をセレクトしたベスト2枚組。月並みだが、やはりこのレパートリーの広さは驚きと言うしかなく、各曲で溢れ出る彼女独自の持ち味が聴きどころ。堪能できます。
女性ジャズ・ボーカル・ブームのきっかけになったアルバムで、'80年11月発表のもの。ネクタイ族に人気を得た阿川泰子の美人ぶり、そしてソフトなボーカルがポイントになる。しかも、スタンダード・ナンバーを今日風にアレンジしているのが楽しいところ。