制作・出演 : 高橋ゲタ夫
熱帯ジャズ楽団その他で活躍する高橋ゲタ夫をはじめ、経験豊かな奏者が集まった5人組の4作目。今作のテーマは“ジャズ回帰”だそうで、なるほどエッジの利いた、都会的でダンディな曲が並んでいると言えるか。ヴァーカルが入る曲もあり、ときにほんわかした諧謔も漂う。
ソニー移籍後初となるオリジナル作品。ただでさえ「熱い」楽団が、「一番派手なアルバム」を自認するほどの強力な15周年記念盤。オルケスタ・デ・ラ・ルス結成時のメンバーだった塩谷哲がゲスト参加。
“団塊の世代”に畳み掛けるような選曲が続く冒頭、気がつけば“ラテンなシャレード”だ。フュージョン世代以降の日本最高のつわものが集合したハイ・レベル/ハイ・センスなラテン・ジャズ・バンドの見事な演奏だ。絶好調を維持する近藤和彦のアルト、宮本大路のバリトンに注目。
2008年のボサ・ノヴァ生誕50周年を記念して、日本を代表するジャズ・シンガーの阿川泰子がラテン・フュージョンの第一人者である松岡直也をプロデューサーに迎えて制作した意欲作。阿川流のムーディな歌唱がボサ・ノヴァの魅力を増大させている。
カルロス菅野率いる、ラテン・ジャズ・ビッグバンド、熱帯JAZZ楽団のベスト・アルバム。名曲のカヴァーも味わい深いが、彼らの真髄が感じられるオリジナル曲も名作揃いだ。
熱帯JAZZ楽団を率いるパーカッション奏者が98年以来、アルバムのアクセントとして歌ってきたスタンダードを集め、新録5曲を加えた作品。「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」を典型に真剣かつ肩の力を抜いたヴォーカルの佇まいが魅力。ピアノ・トリオ+サックスの小編成でしっとりまとめた「ホエン・サニー・ゲッツ・ブルー」の渋さもいい。
第11作目。ロビー・ネヴィルの86年のヒット曲「セ・ラ・ヴィ」をカヴァーしていて驚いたが、古さも懐かしさも感じさせない新曲と化していたことに二度びっくりした。アンサンブルの音のフレッシュさゆえで、すべてを自分のものとしてしまうバンド力は見事。