制作・出演 : J.S.バッハ
山下和仁 無伴奏チェロ組曲 全曲山下和仁 無伴奏チェロ組曲 全曲
山下の成長(成熟?)を物語る素晴らしいCD。曲想は深みを帯びて聴く者の感動をいや増し、激しいタッチでともすれば固くなりがちだった音色も丸みを得て好ましいものになり、しかも激しさは失わない。緩徐楽章の味わいなど驚嘆すべき深さに達している。
山下和仁/J・Sバッハ山下和仁/J・Sバッハ
山下の新しい挑戦はバッハ。全て自身の編。以前BWV1004を録音しており、基本的には一見変わっていないようにも思えるが、フレージングの明確化、「間」の取り方の巧みさなど、進化より深化があるようだ。成熟と深化……これが彼に課せられた永遠の課題だ。
J.S.バッハ:チェンバロ協奏曲集J.S.バッハ:チェンバロ協奏曲集
今は多くのひとが忘れかけてしまったいかにも峻厳で、精神性そのもののような息苦しいほどのバッハがきける。(1)の序奏からしてすでにそうだ。かつてバッハはこれほどまでにガイスト(魂)の音楽家と思われていたのだ。(3)も凄い。
グールドの世界5グールドの世界5
グールドの一連のバッハ録音の1つで、第5,6番はモノーラル音源をそのまま収めている。幾度聴いても感銘新たな演奏で、これはグールドの多くのレコードに共通していることだが、生き生きとして感興溢れているという点では、最右翼に位置する名演だろう。装飾奏法ひとつ採ってみても実に素晴らしい。