ジャンル : J-POP > フォーク・ニューミュージック
カーネーションの直江政太郎のプロデュースによるデビュー・アルバム。絵に描いたようなネオアコ系ギター・ポップ・サウンドが可愛い。ルックスも含めて若い女の子たちにウケる要素は十二分にあるけれど、音楽的多面性を予感させる断片もないことはない。
ウ〜ム…しばし声も出ず、というのが最初の感想。日本のフォーク&ロック史を語るとき必ず名前の出てくる金延幸子の20年ぶりのセカンド・アルバムだそうだが、あのころを知る世代は“いったい何があったのだ?!”とオタついてしまう。パンクになるとは…。
CD選書は“文庫”の発想? 携帯便利なスリム・パッケージにシンプルなつくり、で価格もお安いベスト盤。ファンなら飛びつくし、一度はじっくり聴いてみたかった入門者向けにも。彼独特の温もりある透明感、郷愁さえ呼び起こす歌声は秋の夜長にハマります。
VAPの2,000円廉価ベスト・シリーズの1枚。(1)のヒットが17年前。別れた女から、涙で文字がにじんだ手紙が時々届いたらコワいよね。外注作家による歌詞も基本は忍ぶ女の情念だ。新しい2人の愛を歌う(10)もどこか不吉だ。(12)は浜田省吾をマイルドにしたみたい。
『ウゴウゴ・ルーガ』のC.C.ガールズがうたう、おねえたまどうようがCDになったぞ。CDはキスマークつきだぞ。岡崎京子先生の乱暴なカラーコミックもついてるぞ。やっぱり、あのクルクルパ〜なCGをいっしょに見たいぞ。いつも同じこと書いてるぞ。
ベスト的編集ながら、全曲再レコーディングされている。往年のヒット曲(2)(5)(7)には、ニューミュージックが誕生当初持っていた中庸の革新性がくっきり。今やそれが(4)のような新・保守の歌へと収束してきているわけだが。アレンジに、も少し工夫が欲しい。
定価を下げての再発売。アッコちゃんのファンは若年層が多いから、うれしい企画だ。LPでの発売順に見てみよう。テクノ全盛の79年、YMOといっしょに作った『ごはんができたよ』。初のCMソングの流行で一般に知られるようになった81年『ただいま。』82年『愛がなくちゃね。』糸井重里、ピーター・バラカン、高橋悠治の顔も見える。84年『オーエスオーエス』ではL.A.での録音も。だんだん活動範囲が広がっていく感じだ。
夫の坂本龍一と同じミディ・レコードに移籍した矢野顕子のニューヨーク録音盤。サトウハチロー/中田喜直の唱歌「ちいさい秋みつけた」や小田和正の「夏の終り」など全9曲、独得の高音と節まわしは相変らずだが、家庭に対する彼女の思いを感じさせてくれる。