ジャンル : J-POP
孤高のソングライターがたどり着いた超現実の境地。 それはポップ・ミュージックの彼岸だった。 孤高のソングライターがたどり着いた超現実の境地。 それはポップ・ミュージックの彼岸だった。 1980年代から異色の作品を世に送り続けている唯一無二のシンガー・ソングライター、浅井直樹の通算4作目のアルバム。 美しいメロディー、透明感に満ちたギター、シュールな現代詩、アングラ演劇などが渾然一体となり、 うっすらとした恐怖や狂気までもが立ちこめているこのアルバムは、もはやポップ・ミュージックの閾値を超えている。 前作に続き、数多くのCMソングで活躍中の平沢なつみ、新進気鋭のソロ・ユニット kiss the gambler のかなふぁん等を サポートに迎え、弦楽三重奏や大胆なエレクトロニカも導入されつつ、 エンジニアは三木肇、マスタリングは中村宗一郎、ディレクションは柴崎祐二で、 実に野心的な作品に仕上げられている。
楽曲ごとにボーカルやメンバーを入れ替えるポップスユニット、 アンニュイ・ホリデイが、活動4年目にして待望の1st Full Album「自意識ニューロティック」をリリース! 入江陽、仮谷せいら、原田美桜(猫戦)、Kingoをはじめ、 魅力的なボーカリスト/ラッパーをゲストに迎えて完成させた “令和式ネオ・シティポップ”の決定版にして、意欲作に仕上がっている。 「80年代の深夜アニメのED集」をコンセプトに制作された本作は、 渋谷系〜アニソンまであらゆるジャンルを内包された音の万華鏡!
Ken Yokoyamaがカバーアルバムをリリースする。横山健が参加しているバンドとしては、過去にBBQ CHICKENSが『Fine Songs, Playing Sucks』というカバーアルバムを2003年に発表しているが、Ken Yokoyamaとしては今作が初めて。 日本のミュージックシーンではカバーアルバムが流行った時期があったが、その流れとはまったく別と言わんばかりのタイミングでリリースするのが彼ららしい。元々、こういった作品を出したいという意志はあったはずだ。 そもそも、横山健はカバーの名手である。誰もが知るポップスの名曲に驚くようなアレンジを加えたり、ゲラゲラと笑いたくなるようなスパイスを加えたり、かつてない解釈を施すことで新たな魅力を引き出したり、過去数十年以上にわたって自身のオリジナル曲と同じぐらい高い評価を得てきた。 しかし、今作は少々方向性が異なる。タイトルは『The Golden Age Of Punk Rock』。 パンクロックの黄金時代の楽曲をピックアップした、明確なコンセプトをもつカバーアルバムだ。 若手ではなく、彼らのようなベテランバンドがこうしてパンクロックの名曲と真正面から向き合うことに、パンクロックへの最大限のリスペクトと愛情を感じずにはいられない。 彼らのようにキャリアのあるメンバーが集まったバンドによるカバーアルバムだからこそ、その選曲は大きな注目を集めるはず。メンバー4人がアイデアを出し合って決めたというラインナップはNOFX、Bad Religion、LAGWAGON、No Use For A Name、ALL、RANCIDといった、往年のパンクキッズなら誰もが知るバンドばかり。それでもまだ「なんであのバンドは入っていないんだろう」と気になってしまうのはKen Yokoyamaだからこそ。 さらに、楽曲のチョイスも非常に興味深い。なぜその曲を選んだのかそれぞれ理由を聞いていきたいぐらい好奇心を掻き立てられる。 サウンドからもオリジナルに対するリスペクトと愛情を感じる。意表は突かない。笑いもない。実直さが際立つアプローチに好感が持てる。 どの曲が一番とは言えない。聴く人によって熱くなる曲は異なるだろう。リード曲がNOFX「Stickin’ in My Eye」というのもいい。 NOFXは今年10月に終了するツアーを最後に解散することが発表されている。彼らを敬愛する横山だからこそのチョイスだと言える。 今作をただのカバーアルバム、ただの企画盤だと受け止められないのは、そこにバンドの強い意志を感じるからだ。 もちろん、こういう作品を出したかったという創作欲が一番だとは思う。しかし、これは長年にわたってシーンの先頭を突っ走ってきたKen Yokoyamaとそのメンバーからのパンクロックに対する恩返しでもあるのだ。