ジャンル : クラシック > 協奏曲
最高の音で楽しむために!
最高の音で楽しむために!
チャイコフスキーのピアノ協奏曲全集から第1番と第3番をカップリングした作品。“鋼鉄のピアニズム”といわれて一世を風靡し、硬軟併せ持つ美しいピアノを聴かせた、ギレリスの素晴らしい名演のひとつだ。
2度目の録音となる第2番。愛らしく美しいが、高い技巧を要求される第1番では、パールマンの巧さが光る。有名で聴きやすい第2番も、ぐっと掘り下げた演奏で素晴らしい。ロジェストヴェンスキーの伴奏も濃密だ。
意外にも、これが荘村の「アランフェス」の初録音となる。アンダルシアの陽の部分だけでなく、陰の部分まできっちりと捉えており、万感の思いを深く沈潜させたかのような落ち着いた味わいが、聴き手の内にじんわりと広がる。しみじみとした感動を呼び起こす名演だ。★
女性リーダーのカルミレッリをヴァイオリン・ソロに迎えた、イ・ムジチによる4度目の録音。伝統的なイ・ムジチのサウンドと音楽性を受け継いでいた最後の時期とも言え、歯切れがよく音楽の愉悦に満ちている作品。
バーンスタインとの全集収録途中でバーンスタインが亡くなり、残りの第1、2番を弾き振りで完成させたツィマーマン。オーケストラとの一体感は強まり、隅々にまでツィマーマンの意図が浸透した名演だ。
ツィマーマンの鋭利な感性が、バーンスタイン&ウィーン・フィルという巨大な海の中で自在に泳ぐかのような演奏だ。面白い「皇帝」のCDはいろいろと出ているが、これほど聴き応えのあるものはなかなかない。
ツィマーマンが自ら組織したオーケストラを弾き振りして再度挑んだショパンの協奏曲。ツィマーマンの個性がストレートに反映された、かなり個性的な演奏だ。細部にまで徹底的に凝って作り上げている。
ツィマーマンとブーレーズとの共演ということで話題となったアルバム。完璧主義者のラヴェルに完璧主義者二人が挑んだところが興味深い。ディテールの精密さや磨き上げられた響き、精緻なリズムと、ラヴェルも大満足の演奏となっている。
珍しいカップリングで、特にシマノフスキが2曲とも入っているところがいい。ツィマーマンはシマノフスキのふつふつとわき上がるようなロマンをしなやかな美音で十分に歌う。ブリテンも同様に美しく冴えわたっている。これらの曲の新名演。伴奏も非常に良い。
発売元
日本コロムビア株式会社1950年代前半のモノラル録音、マスターの経年劣化、種々の不利な条件を払拭してしまうクラウスのモーツァルトが4枚のCDに集大成されている。最新のデジタル機器を通して、VOXが記録した演奏が戦後復興期のウィーンの空気ごと再現されるさまは圧巻。
バレンボイムは弾き振りで2度モーツァルトのピアノ協奏曲全集を完成させているが、これは最初の時のもの。はつらつとした若さあふれる指揮とピアノは、時代を経ても新鮮に響いてくる。一聴に価する一枚。
発売元
ユニバーサルミュージック当時14歳だった、サラ・チャンの4作目のアルバム。並外れた集中力と多彩な表情、そしてロマンティックな表現力で、一流演奏家としての風格をも感じさせる。デュトワの万全のサポートも光る。
カピュソン兄弟の弟ゴーティエのチェロには、豊かなカンタービレがあり、深みがある。パーヴォ・ヤルヴィの指揮には“伴奏”以上の非凡なものを感じる。ハーバートの2番はドヴォルザークのチェロ協奏曲に影響を与えた佳曲。第2楽章の旋律が魅力的。