トゥー・パス
フィンランドのヴァイキング戦士集団、エンシフェルムが待望のニュー・アルバム『トゥー・パス』をリリース!
鍵盤奏者を交代し、ニュー・ラインナップでの第1弾となった本作を引っ提げ、エンシフェルムの新たなる進軍が始まる…!!
'95年にフィンランドの首都ヘルシンキで結成されたENSIFERUMは、勇壮なるフォーク・テイストをまとったメロディック・デス・メタルの5人組。
そのバンド名は、ラテン語で“帯剣”、あるいは“剣士”を意味するという。当初はツイン・ギター(一方がヴォーカルを兼任)の4人組だったが、
'01年にアルバム『ENSIFERUM』でデビューを飾った直後にキーボード奏者を加えて5人組となり、以降、メンバー・チェンジを重ねながらも
その編成を守り続けている。ちなみに、初期のシンガーは現WINTERSUNのヤリ・マーエンパーで、彼はセカンド『IRON』('04)のレコーディング完了後に脱退。
その後任には、当時NORTHERのメンバーだったペトリ・リンドロスが迎えられた。
そうして、サード『VICTORY SONGS』('07)以降、『FROM AFAR』('09)、『UNSUNG HEROES』('12)、『ONE MAN ARMY』('15)とアルバムを
重ねていった彼等が(その他にライヴDVDやEP、ベスト盤などもリリース)、何度かのメンバー・チェンジを乗り越え、今年完成させたのが通算7作目となる
『TWO PATHS』である。現バンド・ラインナップは、ペトリ(g,vo)、唯一のオリジナル・メンバーであるマルクス・トイヴォネン(g,vo)以下、
サミ・ヒンカ(b,vo)、ヤンネ・パルヴィアイネン(ds)、ネッタ・スコグ(acc)という5名。鍵盤奏者は常に女性というこれまでの伝統(?)に則って
'16年に加入したネッタは、元TURISASのメンバーで、ENSIFERUMにとっては初のアコーディオン奏者だ。デジタル・アコーディオンを操る彼女は、
今回そのズバ抜けたスキルとセンスを新天地で遺憾なく発揮したという。
これまで通り、シンフォニックで、フォーキーで、激烈で、エピックで、劇的にして壮麗な独自サウンドが詰め込まれた『TWO PATHS』は、
ライヴ・サウンドをスタジオで捉えるという前作の手法を踏襲しながらも、さらに一歩前進を遂げている。よりオーガニックな仕上がりを目指し、
アナログ・レコーディングが敢行され、バンドはクリックを使わずに演奏したという。その結果、初期作に通じる躍動感と疾走感がアルバム全編に亘ることとなった。
プロデューサーを務めたのは、前作と同じくアンシ・キッポ。これまでにCHILDREN OF BODOM、KALMAH、NORTHERなどを手掛けてきた、
言わばメロディック・デス・メタルのエキスパートとのコラボが、最高の結果を生んだのは言うまでもないだろう。
【メンバー】
ペトリ・リンドロス(ヴォーカル/ギター)
マルクス・トイヴォネン(ギター/ヴォーカル)
サミ・ヒンカ(ベース/ヴォーカル)
ヤンネ・パルヴィアイネン(ドラムス)
ネッタ・スコグ(デジタル・アコーディオン/バッキング・ヴォーカル)
関連音楽
フィンランドのフォーク・メタル・バンドによる初のテーマ・アルバム。 美しいフォーキッシュなメロディ、壮大なアレンジメント、激烈なリフ、大合唱必至のサビ。 これを聴いて興奮しないヘヴィメタル・ファンなどいるはずもない。 【日本語解説書封入/歌詞対訳付き】 エンシフェルムはフィンランドのフォーク・メタル・バンド。 01年にバンド名を冠したデビュー・アルバムをリリース。 民族音楽的要素を大胆に取り入れたメロディックなエクストリーム・メタルで、瞬く間に大きな人気を博した。 その後、数年に一枚のペースで高品質な作品を発表。 これまでに7枚のフル・アルバムをリリースしている。 非常にメンバー・チェンジが多く、04年にはフロントマンであるヤリ・マーエンパーが、ウィンターサンの活動に専念するために脱退してしまう。 しかし、バンドはそんな危機にも立ち止まるどころか、より一層の活躍を見せ、その後もシーンの最前線を走り続けてきた。 そんなエンシフェルムによる8枚目のアルバム、『タラシック』がこの度登場。 『タラシック』とは、古いギリシャ語で「海の」という意味。 少々意外であるが、本作はエンシフェルム初のテーマ・アルバム。 すべてに楽曲が、「海」、あるいは「水」に関連しているのだ。 本作について、ベーシスト/ヴォーカリストのサミ・ヒンカは、「音楽的にさらに一歩前進しつつ、俺たちのオールド・サウンドの良いところも利用した」と語る。 これを噛み砕けば、『タラシック』では壮大なオーケストレーション+民族音楽的要素+メタルというエンシフェルムお得意の公式が守られている一方、前々作『ワン・マン・アーミー』(15年)や前作『トゥー・パス』(17年)に比べると、よりストレートなヘヴィメタル的側面が強調されているということになる。 美しいフォーキッシュなメロディ、壮大なアレンジメント、激烈なリフ、大合唱必至のサビ。 おなじみのエンシフェルムのトレードマークに加え、新加入のキーボーディスト、ペッカ・モンティンによるクリーン・ヴォーカルが、楽曲にさらなる彩りを与える。 これを聴いて頭を振らずにいられようか。 これを聴いてアドレナリンが噴出しないヘヴィメタル・ファンなどいるのだろうか。 エンシフェルムこそ、ヘヴィメタルの真髄を凝縮したバンド。 エクストリーム・メタル・ファンだけでなく、伝統的なヘヴィメタル・ファンにも大きな興奮を与えること間違いなし。 日本盤ボーナストラック収録。 2020/07/24 発売