発売元 : ビクターエンタテインメント株式会社
今年の2月にイタリアへ行った。日本人の女の子が異常に多くてびっくりした。イタリア人のおっちゃんのアバウトぶりには呆れた。歌劇場のオケはどこも予想以上に上手かった。そして一番嬉しかったのは安ワインがウマいことだった。名曲とワインに乾杯!
表題は新ウィーン楽派の作曲家名にしてSomeoneでもある人についての言葉遊び的な詩によるもの。池辺は谷川俊太郎ワールドに深く分け入って刺激的な音を生み出している。惜しむらくは言葉のはっきり聴き取れない歌唱か。リコーダー伴奏は雰囲気ばっちり。
大御所・畑中良輔氏が“世界に冠たる”と書いているが、日本はいい意味でも悪い意味でも合唱の非常に盛んな国。若い作曲家たちの活動の場としては、貴重でもある。合唱コンクールでもお馴染みの高嶋の作品は、現代性と大衆性を併せ持った佳品ぞろいだ。
日本的な情緒をテーマにしながら、安易に日本的な旋律に依存せずに、格調高く豊かな広がりの持つ世界を構築する高田三郎の女声合唱組曲を収録。いずれも作曲者自身が指揮を取り、作品の意図が明確に反映されている。各合唱団の真摯な姿勢も印象的だ。
東京レディース・シンガーズの委嘱によって作曲されたという(1)(2)。そして三絃のための作品を合唱曲に改めたという(3)。3曲ともかなり前衛的だ。しなやかで透明感のある女声が醸し出す不思議な空気。新実徳英の宇宙をこの優れた演奏か現出させている。
合唱の場合、プロよりもアマチュアの方が上をいくことがあるが、これはその好例。女声合唱ゆえに、このひたむきさと透明さは大きな武器であり、いわゆる無垢の美しさを堪能できる。ことに「四つの小品」は名曲の名演。ちょっと意外なお薦め盤である。★
原曲の姿を出来るだけ生かす手法によっているが林氏によれば、これは「敬愛する諸先輩たちに、いくらかの批判をこめつつ捧げるオマージュ」だそうで、これは何よりも歌の本質に一家言持つ氏の自信の表白だろう。一聴、自然で気持ちの良い編曲だ。
福島雄次郎が77年鹿児島に移住してから、南の島などに出掛けて民謡やわらべうたを採取。それらに触発されるように作った歌の数々だ。無伴奏の女声コーラスで歌われる歌は南の島の自然や島影を想像させる。鹿児島女子高等学校音楽部らが健闘して歌う。