音楽むすび | 発売元 : 株式会社トライエム

デビュー20周年を迎えた麻里の通算19作目。作曲やアレンジにはこれまで通り大槻啓之が関わっているが、ハードなタイプの曲も増えて、過去から現在を結ぶ作風に映る。アルバム・タイトルは自我という意味。自分を見つめ直して、未来へ向かう意識も感じられる。

永井豪TVアニメのオープニング曲のジャズ化という暴挙ながらも楽しい作品集。マジンガーZが、デビルマンが、キューティーハニーがジャジィに変身。考えてみればドラえもんもひょっこりひょうたん島も巻き込み、続々と競作が出てきたりしたら面白いのではないかと思える。

元FIELD OF VIEWのヴォーカリストの初ソロ・アルバム。80年代AORを現在のテクニックで再生産したようなポップでスムーズなサウンドが、彼のトレードマークであるマイルドな声を引き立てて“ウタノチカラ”を十分に引き出している。

デビュー20周年を期して編まれたアンソロジー。10周年記念2枚組ベストから10年ぶりの続編を謳い、DISC-3／4と銘打った2枚組構成、そのDISC-4には海外オンリー・リリースの音源をセレクトし、新録セルフ・リメイクも収録、などなどさまざまな仕掛けで熱烈なファン心をくすぐる。

『あしたのジョー』や『巨人の星』に続いてMRJが料理したのは、刑事、探偵モノの主題歌や挿入歌。企画こそお遊び風でも、ジャズ魂に誓って臨んだ編曲や演奏はこれまで通りハードコアそのもの。佐藤達哉や滝野聡など本邦トップの中堅実力派がしのぎを削る。

今の自分は汚れていると思っていたけれど……、水族館の好きな純粋な自分は変わっていなかった。誰もが過ぎた日の優しさを思い出せる物語。原作は葛西瑞絵。朗読は個性派アーティスト、たま。

発売早々チャートにランク・インするなど、快進撃を繰り広げる本作。テーマ性は一貫しておどろおどろしいが、古典的な美しさをたたえた詞と、シャープな演奏力とで、幅広い支持を獲得し得る作品になっている。今後の活躍に期待は増すばかり。