音楽むすび | 1990年6月発売

グラミー賞を3つも取っているカントリーの女王エミルー・ハリスのベスト・アルバム。女王と言ってもとても若くて、まだデビューしてから10年も経っていない。アメリカの女性としてこれからどんどんいい歌を唄い続けてほしい。美しいアーチストに乾杯。

アーリー・シックスティーズにあって、時代の恋人とよぶに最もふさわしかったのが彼女だ。このアルバムはシングルで発売された曲を、オリジナル・マスターからCD化したもの。(2)(7)(14)など、当時B面に収録されていた曲に佳品を発見する悦楽。

後に古巣のゴスペルに戻ってしまったが、やはり60年代、つまりアトランティックに残したR&Bシンガーとしての作品は、今もなお強烈だ。特に南部録音のこのアルバムはそれをストレートに物語っている。ホント、この豊潤さは何者にも替えがたい。68年作。