音楽むすび | 1992年発売

ドイツ・グラモフォンの誇る名演奏家たちの録音から、オーケストラの親しみやすい名曲を集めたCD。作曲家の話や年表などを収めたハンドブックも、このシリーズの共通の付録としてついている。入門者はもちろん、幅広い層の人々に勧められる1枚である。

オルフェウスco.のモダンな演奏と、イングリッシュ・コンサートの古楽器での演奏の対比が新鮮な印象をもたらしている。特にオルフェウスのしなやかな演奏にはソフトなムードがあって、親しみやすい。2つの演奏様式を1度に味わいたい欲張り派におすすめ。

こうした「ホームコンサート」ものとしては上々の出来で、どんな人が聴いても平均点以上の仕上がり。バドゥラ・スコダとデームス、アルゲリッチとエコノムの連弾なんかが入ってて、へぇと思わせるところがグラモフォンの強みなわけだ。

ヴァイオリンの名曲を集めた1枚。ミンツとフェラスが交互に出てくる前半部分は、とくに、ヴァイオリンが弾き手によってこんなにも違う音色や表情をもつのかと、初心者でも興味深く聴くことができるであろう。「クラシック音楽ハンドブック」付き。