1993年12月21日発売
映画、『新宿鮫』の主題歌、(1)を含むベストもの。新曲が出るとセレクションを変えてベストを出すのは演歌の人のようだ。小室哲哉((7))、織田哲郎((8))、屋敷豪太((12))と作家が豪華だ。いろんなことやってるんですけどねぇ。(1)(13)(14)は自作詞。(13)は曲も本人だ。
アルバム三部作の第3弾だそうです。カーネーションのメンバーがプロデューサーです。アダルト系ポップス路線かなと思いきや、使い込んだようなストラトと写っている写真が。そのわりに良くも悪くも音の方向性がつかみどころないんで何とも言えません。
このジャケット、こわいです。この人の場合、歌はもともと、情念の底なし沼で行水しているような人ですから、こわいのはあたりまえなんですが。しかし、演歌史に残る2枚組名盤『演歌放浪』と、重複する曲が3曲だけというのは、嬉しいではないですか。
なんだかどんどん“演歌”の方向へ流れていってるみたいで…。演歌っぽい歌謡曲というあたりが、この人の魅力がもっと伝わってくるのではないだろうか。無理にレトロっぽくつくることはないと思う。もっと今のオンナをうたえる人なのに、ねぇ。
メジャー・デビュー・アルバム。パンクだなんだという前に、ビートの太さと堅さが一番。偽悪ではなく等身大の毒だから効くわけだ。自然にキャッチーなものが出てしまうところがほほえましくもカッコイイし、サウンド・メイクもくっきりしている。
若き日のジョニーを彷彿させる崩れテッズな風貌は、お決りのアレといった感だが、このバンドは50's型ロックンロール。クラシカルとはいえパンクのフィルターを通した音で、バケツの水をひっくり返したヤンチャさには手垢に染まってない新鮮さがある。
元気印って言葉も手垢つきまくってる感じがするけど、あえて言わせてもらいましょう。元気です。ヴォーカルの声が若い。歌ってる内容も反抗期だし。今後どう脱皮していくかが問題ですね。(3)はカヴァー、こういうチャレンジをもっとしていって欲しい気がする。
当時、$10'sツアー敢行中だったストラマーズのセカンドアルバム。強面パンク野郎の彼らだが、渋いタイトルの(10)では、「今日を生きよう」とヤングにエールを送っている。実はいい奴らだと思う。音もタイトだし。
日本のレコード会社制作のバルネの最新作。トリオ編成によるオルガン・ジャズで、ブーム便乗かナと思ったけれど、どっこいぎこちなさがまるでない。オルガンのグルーヴのなか、バルネが心地よく泳ぐ。(4)に涙。ジャズが死ぬほど好きになるすばらしさだ。
LP時代にオーディオ・ファイルを中心に一世を風靡した名盤の復活。と、音のことばかりにフォーカスがあてられていたものの、音楽的にも素晴らしいバランスが再現される。ただし小音量で再生すること。ボリュームを上げると不思議な低域ハム・ノイズが目立ってくる。
武蔵野音大ピアノ科を卒業したマユミさんはサンフランシスコを本拠地にニューエイジ界の新星として活躍中。全米700のFM局でヒットした本アルバムはアコースティック・ピアノを前面に押し出しハイ・トーンのシンセで優しく包んでいる。
2枚のLP「スインギン・イージー」の全曲と「ブルー・ソウル」からの5曲(一部削除)をカップリングしたアルバム。彼のスインギーなギター・プレイは、取り上げる楽曲によって変質するものでなく、ここでも安定したケッセル節が堪能できる。
最初の8曲は今から13年前にストリービル・レーベルで国内発売された音源。後半の9曲は放送用録音で、いずれも50年代らしいベイシー・サウンドのエッセンスを凝縮した演奏を繰り広げている。ただしベイシー自身のソロは(6)しか聴かれないので要注意。