1993年9月22日発売
THE BADDEST 2THE BADDEST 2
ア・カペラ・ヴァージョン(1)だけで多大な収穫あり。ベスト盤と銘打ちながら、改めてヴォーカル・トラックに光を当て直す新録/リミックスぶりは“I”同様着実なもの。イケイケなイメージが強いこの人の、ミュージシャンシップと成長をしるす好盤。
カリントウ工場の煙突の上にカリントウ工場の煙突の上に
ひょっとすると、ミュージシャンの人って、生涯に1枚はこういうアルバムを作るのが夢じゃないかなと思う。幼い頃の想い出が、歌の形をとって大切に収められていて、遊び疲れて家路に向かいながら友だちと眺めた真っ赤な夕焼けが想いだされてくる。
武道館武道館
78年、ディランが初めて来日した時の、武道館でのコンサートを収録・構成したライヴ盤。この時の日本公演は、'66年のあのオートバイ事故以来の、12年ぶりのワールド・ツアーに先立つものでもあり、その意味でもこのアルバムは貴重な記録だと言える。8人編成のバンドと3人の女性コーラスを従えて、過去16年間の代表曲を大胆なアレンジでプレイするディランはとても力強い。このライヴ盤を聴いて、「京都の龍安寺の石庭で今もなお鳴り続けている」というディランの「心臓の鼓動」を聴きとれる人は少ないだろうが、このライヴ盤を楽しむことは誰にでも出来る。ディランの他のアルバムと同じように、さまざまなやり方で、自由にーー。
現代チェロ作品集/無伴奏チェロ・ソナタ現代チェロ作品集/無伴奏チェロ・ソナタ
まずは第一人者といわれるだけの演奏を聴かせる。中でもまだ才能が豊かだった頃の黛の曲が良い。コダーイは抒情性の勝った演奏で、これはロマン的。石井の彼らしい劇的で緊張感溢れた音楽、武満のいかにも手なれた曲とバラエティに富んでいる。