1995年10月発売
モーツァルト:レクイエムモーツァルト:レクイエム
美しい演奏だ。全体としては、この曲のもつデモーニッシュな側面よりも、自らの心を慰める深い締念のほうに焦点が当たっている。テンポの設定も良く、合唱団の発声も的確。版は通常のジュスマイヤー補筆のもの。歌手も好唱。
フォーレ:レクイエム、パヴァーヌフォーレ:レクイエム、パヴァーヌ
デイヴィスはエレガントな感覚や宗教的な敬虔さに寄り掛からず、音楽的な構成を浮き彫りにする。英国のオーケストラならではの、ほの暗い音色には多少の違和感を覚えるが、抒情的な美しさは格別である。抑制ぎみに歌うポップの澄んだ美声がひときわ印象的。
グレゴリアン・チャントグレゴリアン・チャント
ブームは未だ続いていると見えて、またもやグレゴリオ聖歌のアルバムである。といっても録音は69年と古い。演奏としては、どれも粒が揃っており、正に聖歌の模範的歌唱といえるだろう。曲順も教会の暦に添って整えられているから、なおさらだ。
落語名人会21志ん朝13 〜黄金餅〜 〜大工調べ〜落語名人会21志ん朝13 〜黄金餅〜 〜大工調べ〜
77年から82年にかけての三百人劇場でのライヴ・シリーズ。若々しい色気を発散する登り坂にあった頃の話芸は、とにかく小気味のよいものである。席亭がなくてもやっていける数少ない落語家にすでに出来上がっている。今よりもテンポが多少速いようだ。