1995年9月発売
待ちに待ったレッチリの最新はなんと4年ぶりの大快挙! 以前のがむしゃらなまでのゴリ押しサウンドとは一線を画す青白い火花飛び散るクール&ホットな世界。リピートボタンを押して一日中エンドレスでかけていたいくらい。彼らの再生こそ95年一番の収穫。
元ブランド・ヌビアンの曲者ラッパーのソロ2作目。捨て鉢ともとれるイイかげんでイイ湯かげんで人生の根源的けだるさの中に息づく生気地をあっけらかんと伝えてしまう。この気のおけなさはマジとバカとシリアスの境界線をスイスイ越える爽快さ。
さすがにこの手のCDを作らせるとJ-WAVEはセンスがいい。バラード集の中には、いかにもといった曲が並び、こちらが赤面してしまうものも少なくないが、このアルバムは自然体でいながら、音楽通をして「おっ」とうならせる絶妙の選曲がキラリと光る。
現代屈指のワーグナー歌手マイヤーのイゾルデを得たバレンボイム入魂の指揮によって「トリスタン」に新しい名盤が生まれた。オーケストラによる息の長いうねりやロマンティックな起伏など彼の生み出す濃厚な音の魔術に、4時間が瞬く間に過ぎてしまう。
レゲエ調の「上を向いて歩こう」は妙にはまっている。和田アキ子のヴォーカルがはたして“R&B”であるか否かは別にして、日本のポップスのカヴァー集のこのアルバムは、楽曲を踏みつぶすきらいのあった彼女が活路をみつけたといえる内容。
後にはハウスをやる中川勝彦だけど、この頃はカルチャー・クラブの前座をやったこともあるんだぜ。これは1984年のデビューアルバム。全編曲、白井良明。(8)はほとんどムーンライダーズ。このルックスなんだから全曲、(3)のノリでネットリ行くべきだった。
前衛かつヨーロピアン・ビートを全面に押し出した2nd(84年)。今聴けばナツメロ風の電気処理ビートだが当時は最先端だった。クレジットに白井良明、加藤和彦、佐久間正英といった強者の名が列挙。音楽的にもっと評価されたかった人でした。
4作目のニュー・アルバム。ハチャメチャが魅力だった前作とは異なり、プロデューサーの林哲司のセンスが前面に出て、エキセントリックなイメージは消え去り、非常にオーソドックスな“わかりやすいポップス”に仕上げられている。
5枚目のオリジナル・アルバム。チャーのプロデュースによるピュアーなロック・サウンドに乗って、中川勝彦も思いきり疾走している。これまでの彼のアルバムの中では最もストレートでパワフル。9曲中6曲が自作曲だが、作家としての成長も見せている。