1995年発売
非常に淡々とした作品だ。まるで感情というものが一切排除され、数値記号しか見えてこないような無機質に構築された楽曲群は、時には歌声さえも無機質なサウンドの一部と勘違いしてしまいそうなほど。当時の彼らはアンビエント系に傾倒していたということか。
SHAFTへの参加で有名となったPIGことレイモンド・ワッツのニュー・アルバム。「ゴスの流れを受け継いだ暗黒美学の演出」とはライナーの受け売りだが、様々なギミック処理されたヴォーカル/ギターがノイジーな世界を演出している。
ハイドシェックの演奏は今、絶頂期の至芸の域に達したようだ。粒立ちのよい音質ながらうるおいと「コク」のある音色、深みのある解釈など、ハイドシェックならではの独創的なモーツァルトが展開される。今後のモーツァルト演奏の指標ともいうべき演奏である。
前作の延長線上で、聴きどころは多数。マイケル・ラフ作のロマンティックなAORソング(1)、メセニー・グループの『スティル・ライフ』収録曲に歌詞をつけた(2)、ブラジル風味のジャヴァン作(3)と、幅広い選曲で、演奏を含め非常に丁寧に制作されている。
セルジオ・メンデスのところで歌っていたという経歴が示すように、西海岸タッチの爽やかさとブラジリアン・テイストをほどよくブレンドした表現をきかせてくれる女性シンガー。名手参加の上品なディレクションと彼女の“ぽい”声がうまくマッチしている。
西海岸のNACのレーベル、NOVAの日本リリース第1弾。タイトル通り、爽やかなボサノヴァ・タッチのサウンドのアルバム。かなりの実力がある女性シンガー、ケヴィン・レターをフィーチャーしたユニットの2ndアルバムにあたる。同時に1stもリリース。
ロスをベースに活動する女性シンガー。のびのびとしたフュージョン・タッチの演奏をバックに快適指数の高い歌をのせている。アーティスティックな欲求と大衆に迎合するための見切りの折り合いが巧み。よく出来てる。これがJVC移籍第1弾となる。