1996年12月発売
ザ・ファビュラス・フィフティーズザ・ファビュラス・フィフティーズ
マイルスがさまざまな編成で行なった演奏の中から50年代にラジオで放送された音源を中心に編集された1枚。録音データ的には一部怪しげな部分もあるが、それを別にすればレギュラー・クインテットによる(5)(6)やフランス勢と共演した(1)(2)が出色の出来。
A列車で行こうA列車で行こう
カレッジのジャズ・ヒーロー、ブルーベック・カルテット。一時代を築き、実が熟れ、デスモンド脱退を迎える3年前の欧州録音。録音バランスをみると私家録音だろう。珍しく荒さがある演奏だが、それだけに力強いプレイがきける。デスモンドの甘美なこと!
シューマン:交響曲全集シューマン:交響曲全集
徹底した職人芸というのは、個性だの芸術だのに名を借りた、妙に主観的な思い入れがない。だからオッと耳をそば立てるものがない代わりに、時を経てもあまり風化しないようなしたたかさを持っている。コンヴィチュニーのやり方が正にこれ。ガクタイの親方としてやるべき事をキチンとやって、余分な事は一切言わない。たとえシューマンだって、甘い誘惑なんかに負けないで、ロマンが何たらかんたらという軟弱夢心地路線には走らない。それがオケの古雅な響きとマッチして、何とも剛健な世界を描いていく。
トリロジー〜ラスト・レコーディング 三部トリロジー〜ラスト・レコーディング 三部
96年5月、惜しくも他界した人気テナー奏者のバルネが、最後に残した3枚のリーダー作を集大成した追悼盤。既発のアルバムと違って未発表OK別テイクを含め録音演奏順に収録。究極のバルネ・ファンにはこの上ないプレゼントといっていい3枚組だ。