1996年5月発売
ブルース・ブラザーズ・バンドのメンバーでもあり、スタジオ・ミュージシャンとしても活躍するテナー・サックス奏者。彼のサックスの魅力はアーシーな音色。演奏される曲もそんな彼の特徴にふさわしいナンバーばかり。聴いてて気持ちいいソウル・ジャズ。
期待のギタリストによる2作目はコンテンポラリーな響きの中にもキチッとしたギター・サウンドが詰め込まれたご機嫌な1枚となった。テクニックも優れているが、コリエルの魅力は音楽をトータルして表現するサウンド・クリエイター的なところにある。
言葉の最良の意味で、スターンは“アンサンブルの人”である。たとえばピアノをバックにしたソナタ演奏でも、彼はあくまでも室内楽として演奏している。そんな彼の資質が最高度に発揮された例として、このトリオ集は後世に伝えるべき名盤だ。
いささかテンションの強い太めの音で、グイグイ進むスターンとローズ。クルクル廻る指とパワーにモノを言わせて、バリバリ弾きまくるイストミン。そんな3人が、「イイとこのお嬢さん」ふうメンデルスゾーンをバッタバッタとなぎ倒す。おおコワ。
ほう、アイザック・スターンか、と思いつつCDをスタートすると、若きブラームスの情熱がほとばしり始める。いまどき交響曲信仰してるクラシックファンはそんなにいないと思うけど、これは室内楽の中でも魅力的なピアノ三、四重奏という分野の教科書。
ミュージカルの名作「ラ・マンチャの男」がドミンゴを中心とする豪華キャストで録音された。ラ・マンチャの男とは、もちろん、ドン・キホーテのこと。ドミンゴが伸び伸びと歌っている。熱いラテン的な世界が繰り広げられていて、聴いていて気持ちがいい。
何といってもドミンゴの声の魅力。もう歌がうまいの、どの曲がいいの……といったレベルのアルバムじゃない。ラヴ・バラードからスタンダードまで、何を歌っても“ドミンゴ”。「パハップス・ラヴ」ではジョン・デンバーのギターとデュエットが楽しい。