1997年6月発売
アイ・ジョージ全曲集アイ・ジョージ全曲集
前半にオリジナル、後半にラテンのカヴァーを並べた編集。スペイン語歌唱以上に(10)での日本語が冴えているのが、独自の持ち味をうかがわせて興味深い。日本語オリジナルながらラテン歌謡の洒脱さを併せ持った(2)に、翻案歌手としてのこの人の真骨頂が。
リスト:管弦楽曲集リスト:管弦楽曲集
リストの演奏では見得の切り方が重要だが、バーンスタインの「前奏曲」は本当にカッコいい。音楽が生き生きととしている。オーマンディは熟練の味わい。もっとも、ハンガリー出身のオーマンディの演奏の方が“本場物”ということになろうが。
シューマン:交響曲第1番「春」 交響曲第3番「ライン」シューマン:交響曲第1番「春」 交響曲第3番「ライン」
クーベリック2度目の全集からの2曲。オーケストラの持つ渋く落ち着きのある響きが非常に魅力的だし、クーベリックの格調高い指揮ぶりも注目すべきだ。木管楽器群は特に美しく、それだけでも聴く価値があると言えよう。なお、弦楽器は昔の配置で右に第2vnがきている。
シューマン&グリーグ:ピアノ協奏曲シューマン&グリーグ:ピアノ協奏曲
痛めた右手の治療を続けつつ指揮活動と左手ピアノの作品の「弾き振り」で活躍しているフライシャーが、右手の故障が起こる前に録音したこの演奏は、豪快でエネルギッシュであると同時に、セルの格調高い指揮を得て、ゆるぎない構築性もが光る快演である。
ブルッフ&ラロ:ヴァイオリン協奏曲集ブルッフ&ラロ:ヴァイオリン協奏曲集
ズーカーマンの若き日の演奏が集められている。一番大胆なのはラロで、ここで彼は思い切りタメを作り、自在に歌いまくっている。ブルッフはもう少しなだらかさに重点が置かれているが、最も切れ味の鋭さをうかがわせるのは最後のヴュータンである。