1997年8月25日発売
フー・キャン・ユー・トラスト?フー・キャン・ユー・トラスト?
黒人女性ヴォーカルをフィーチャーしたトリップホップ・ユニット、モーチーバのデビュー作。……とくれば当然ポーティスヘッドあたりと比較してしまうところだが、よりジャズっぽい耳触り(あくまでサウンドの質感のみですが)がモーチーバ流か。まさに97年型です。
アナザー・タイム、アナザー・プレイスアナザー・タイム、アナザー・プレイス
映画『カンザス・シティ』にも出演、いまや黒人の男性ヴォーカリストとしては最も注目すべき存在となったケヴィンの大手移籍第2弾は、いま一番脂が乗っている若手を迎えて、充実した好内容に仕上がった。カントリー歌手とのデュエット(5)も聴きもの。
フィーリン・グルーヴィーフィーリン・グルーヴィー
60年代半ばに、カリフォルニアで活躍したグループの代表作で、緻密なサウンド、美しいコーラスは絶品だ。プロデューサーとして活躍中のテッド・テンプルマンはメンバーだったし、ヴァン・ダイク・パークスなどが、このグループの周辺から育っていった。
エニシング・ゴーズエニシング・ゴーズ
雑誌の名前をバンド名にした60年代の人気グループ。「フィーリン・グルーヴィー」というヒットを放っているがそれは別のCDで再発されており、お薦めはそちらの方。コーラス・ハーモニーをじょうずに使ったいかにもアメリカ的な美しい曲は印象に残る。
シークレット・ライフシークレット・ライフ
68年発表の3作目。映画『虹を掴む男』をモチーフにしたコンセプト・アルバム。抜群の選曲、絶妙の編曲、魔術的なサウンド・コラージュを駆使して、論理と時空を超えた“夢の映画”を見せてくれる。黄金時代のバーバンク・サウンドを代表する華麗なる傑作。