1997年8月25日発売
68年発表の3作目。映画『虹を掴む男』をモチーフにしたコンセプト・アルバム。抜群の選曲、絶妙の編曲、魔術的なサウンド・コラージュを駆使して、論理と時空を超えた“夢の映画”を見せてくれる。黄金時代のバーバンク・サウンドを代表する華麗なる傑作。
69年発表の4作目。ドリーミーなコーラスの魅力はそのままだけど、サウンド面では凝りに凝った前作と比べ、あっさりとした仕上がり。4分割されたジャケットに象徴されるように(2)(4)などR&Bを取り上げるなど、メンバー各自の指向が感じられる。
1975年の発売当初、ザ・バンドのロビー・ロバートソンがプロデュースをしているということもあって、マニアの間では話題になったレコードで、結局輸入盤でしか日本では市場にでなかった。独特なしゃがれ声、多様な音楽性、優れた詩。印象深い1枚。
謎の自作自演シンガーが77年に発表した2作目。ジョン・サイモンのプロデュースによるもので、ドクター・ジョンやガース・ハドソンら豪華な助演陣が参加している。前作同様、ジャズやラテンをベースにした多彩なサウンドと土臭いダミ声が楽しめる秀作だ。
ザ・バンドなどのプロデューサーとして知られるジョン・サイモンが、70年に発表した記念すべきファースト・アルバムの初CD化。ジョン・ホール、レオン・ラッセル、ガース・ハドソン、リック・ダンコ等が参加。本人の解説による制作秘話が興味深い。
ザ・バンドのプロデューサーであり、自身もシンガーソングライターだった彼の72年の作品。シンプルな編成で、ジャズへの愛情を渋く披露した傑作でもある。並の人には出せない豊潤なコクに、ただただ溜め息が出る。
6年ぶりの5作目。日米関係をテーマにしたコンセプト・アルバムで、音楽的にはハリウッド流エキゾティシズムから大きく逸脱したものではないが、細部や歌詞には深い洞察も。VDPならではの独特な抒情性やユーモアのセンスを堪能できるユニークな秀作。
元コラシアムのデイヴ・グリーンスレイドを中心に結成されたツイン・キーボード・バンド73年のデビュー作。ハモンドとメロトロンを核としたクラシカル&プログレ・テイストを持った個性的なサウンドから漂う70年代初期のイギリスの香りが懐かしく新鮮。
4作中、最もクラシカルな印象のある3rdアルバム。D.ロウソンとD.グリーンスレイドの仲が分裂気味の頃に発表された作品であるが、演奏としては均衡のとれたもので、トータルな流れを感じる好作品。個人的にはこの作品がベスト・フェイヴァリット。
最終作。彼らの残した4枚の作品はそれぞれ少しずつスタイルが違うが、この作品は一番ロック的なメリハリが感じられ、スリリングな小曲集という感じだ。グループとしてのまとまりには欠けるが、その分、個人個人のダイナミズムが伝わってくる好アルバム。
1st。ダリル・ウェイのエレクトリック・ヴァイオリンをメインに配したプログレッシヴ・ロック。後半の実験的な部分は、今聴くとやや未消化に感じる。2nd、3rdと徐々に完成度を増していったのがよくわかる。ポップなナンバーに魅力を感じる。
71年発表の2作目。ダリル・ウェイの饒舌な電気ヴァイオリンとフランシス・モンクマンの多彩なキーボード群を中心に展開される幻想的な音楽世界の中をソーニャ・クリスティーナの艶やかな歌声が軽やかに舞う。芝居がかった大仰な演出にもあざとさはない。
ダリル・ウェイのヴァイオリン、ソーニャ・クリスティーナの歌をフィーチュアし、ロックとクラシックの見事な融合を成し遂げたカーヴド・エア、72年発表の最高傑作のCD化。プログレという粋だけでは捉えきれない自由な音楽性は未だに新鮮だ。
ニュー・ロマンティックの波に乗って登場したモダン・ロマンスのファースト・アルバム。ファンクやラップにサルサまで採り込んだ82年版の英国産ダンス・ミュージックが楽しめる。ヒット曲を挿み込んだサルサ・メドレー“クラブランド・ミックス”が特に圧巻。