1998年10月発売
女優かシンガーかアイドルか、いまいち立ち位置の定まらない感のある“天然水少女”、フル・アルバム3枚目にしてなぜか早くもセレクション。あくまで品良く生真面目に、という色を壊さない堅実な作品集となった。菩薩的ヒーリング効果も期待できそう。
新曲(1)を含むベスト・アルバム。(7)をはじめとする一連のブルースものに漂う“艶”はこの人ならでは。昭和40年代の酒場のイメージが強烈に想起される。新曲はかなり枯れてます。(3)のイントロのギターがJ.ガイルズ・バンドにクリソツでビックリ。
毎年この時期になるとたくさんリリースされるクリスマス企画CD。そんな中で本盤は、すべてガラスを使って演奏されたちょっと珍しいアルバム。編曲を神山純一が手がけ、クリスマスの定番曲が見事に“ガラスの世界”に。でも、一人で聴くのは、淋しいか?
門外漢にはわからない現場の人間にとってはさぞかし重宝モノなのだろう。欧米主要バンド出版社98年最新情報の第6弾で、選曲は森田一浩、後藤洋、加藤浩幸、宇畑和樹の4人の指揮者が担当している。付属の冒頭スコアや解説もあくまで実践向けだ。
ドイツ生活の長い仲道にとってお気に入りのレパートリーでもあるベートーヴェン。比較的平易な変奏曲もあれば難曲「ワルトシュタイン」もあるという選曲は、重厚感や技量云々でなくベートーヴェンをいかに歌うかに焦点があるようだ。
ロシア出身のピアニスト・ギリロフと三人のベルリン・フィルの弦楽器奏者で1980年に結成した四重奏団。解釈はオーソドックスだが、4人が対等な関係でじっくりと密度の濃い音楽を織り上げていく。熟成した赤ワインのような重厚な味わいに酔える一枚だ。
技巧派でありながらザラついたトンガリ肉弾サウンドのダイナミックさを兼ね備えたトリオの最新作。G、B、DS、そしてVOとパート構成はシンプルだが、息の合ったコーラスとインストが楽曲に緻密さを与えている。ジミヘンばりのグルーヴも未だ健在だ。