1999年2月24日発売
久々のフランス語タイトルに、一連の同様のタイトルのものを出し続けていた時のように、アコースティックで静々とした作品かなと思ったらそうでもなく、(3)と(7)などは打ち込みの手法でかなり斬新なアレンジ。新風を吹き込んだ作品といえるか。★
まったくとんでもない処女作である。ストイックでいながらなお湿り気を残した歌声が、聴き手の感情の源泉に強烈な爪痕を刻みつける。全曲シングル・カットOKのポピュラリティと、詩に象徴される寒気すら覚えるアナーキズムが絶妙に絡み合った大傑作。★
六代目松鶴の十八番だった「高津の富」だが、小米朝は伸び伸びと語る。口跡とテンポのよさが若々しさを感じさせて心地よい。主人公の演じ方も品よく(?)その後の展開とのギャップをより明確にしている。「桃太郎」の枕は秀逸で、噺を活かしている。
今までに発表した7枚のアルバムのベスト。かぶさり気味の発声のため、デビュー当時は音程がフラットに聴こえたが、今はほんのりくすんだその声音が、彼女らしい個性となっている。いわゆる歌のうまい人ではないが、ふくよかな雰囲気が魅力的。
発売元
ユニバーサルミュージック佐藤しのぶのデビュー15周年記念企画として再発売される7点中の1点。90年10月、東京文化会館で行なわれた上演のライヴで、今をときめくアラーニャとの共演が聴きもの。
発売元
ユニバーサルミュージック92年11月の録音。必要以上にドラマティックにならず、ていねいに歌いこまれているので、そのあたりで好き嫌いがはっきり出てきそうだ。伴奏は無名の指揮者・オケだが、たいへん美しく気品があり、彼女をしっかりもり立てている。
初出時は豪華なカートンボックスに入り、24頁の写真集(撮影は篠山紀信)のようなジャケットを付した豪華盤だった。内容も決して負けていない。曲の並べ方も抜群。全てにおいてピークを迎えた彼女が、このような形でアルバムを残すのはとても良いことだ。
いまや国民的プリマドンナ佐藤しのぶが、カラヤンの名盤で知られるイエス・キリスト教会で録音した、待望の1stアルバム。豊かな声量をほどよくコントロールしての、たおやかで、情感豊かなモーツァルト・アリア集だ。春の到来のような暖かさもただよう。
発売元
ユニバーサルミュージック人気ソプラノ佐藤しのぶの幅広い歌唱力を味わえる選曲。声にドラマティックな厚みを加えてきた近年の彼女による最良の成果がプッチーニの見事なアリアに結実している。一方新録音の(13)(14)など、ミュージカルとしてはもう少し軽やかな表現が欲しいところ。
佐藤しのぶのデビュー15周年を記念して再発売される7点中の1点。彼女の名曲アルバム第2弾で、紅白出場曲「オン・ブラ・マイフ」を収録。サポートは外山雄三指揮NHK交響楽団。