1999年6月25日発売
99年前半の演歌で最大のヒットを記録している「津軽の花」を含むベスト・アルバム。原田のにこやかな笑顔と軽味を加えた歌唱が、清々しい津軽の花を想起させるようで気持ちいい。頬にしわのよらない軽快なテンポの演歌を、笑顔で聴くのもいいものだ。
日本のヒップホップ創世記から活動を開始し、今年(99年)で結成10周年を迎える二人組。本作は、彼らの軌跡が凝縮された一枚。それと同時に、メロウなブラコン路線からハードコアまで、ヒップホップの試行錯誤の歴史が凝縮された作品でもある。貫禄十分。
万物流転して行く浮世なれど、オーソドックスなゴリ押しハードロックをやりつづけている人は、ちゃんといるわけだ。このテラ・ローザのように。これは87年暮れにインディーズからリリースされたファースト・アルバムのCD再発。どこか家庭的なのが味。
今時めずらしい、キーボードを核にしたハード・ロック・バンド。当然、ディープ・パープルを連想させるフレーズが随所に出てくる。スピードもあり現代風なのだが、ドラムのレコーディング方法がまったくちぐはぐで、ブリキの太鼓の音のようにきこえる。
ジャパニーズ・ハードロック界の雄、テラ・ローザのニューアルバムがついに完成した!!!! (1)、(4)のみ日本語だが、他の英詞の歌をきいていると、あちらの新進ハードロックバンドの新譜と言っても通じてしまいそう。それぐらい完成されているということね。
ロッシーニ晩年の過去の栄光を追慕する老人の儚い夢、羅の複雑なミニマリズム、現実の別れともオーバーラップしてしまった「別れのために」、武満の追悼としての意味深長なタイトルとなった「閉じた眼」、そして秋山邦晴への追悼のサティ。佳曲ばかりだ。
高橋悠冶は相変わらず“やり方”の面白さを見せ続けるが、これはピアノ一台。大きな物語とは無縁に見える妙に個人的に書かれたように聴こえる曲を妙に個人的に選び、独特の妙な演奏で聴かせる。ほめるかけなすか信じるか疑うか語るか黙るか。あなたは?
作曲と演奏、人と音の関わりのあり方にこだわり続ける高橋悠治が新たに結成したグループ“糸”の旗揚げ公演のライヴ。高橋自身の曲に加え、非アカデミックな領域で活動する作曲家たちの作品が演奏されている。仕掛けを追いかけて遊ぶ耳の働きが新鮮だ。
近代フランスとプロコフィエフのフルート作品を集めてウィーンで収録されたアルバム。フルートのギスラー=ハーゼはウィーン国立音大の教授職にあり、同地を中心に活躍している人。ピアノの森美加もウィーンで学び、同音大の専属伴奏者として勤務している。