音楽むすび | 2003年12月3日発売

南米ボリビアに西洋様式のバロック音楽が遺されていた。列強が覇を外に求めた歴史の落とし子。紹介されているのは17〜18世紀ごろに創られた教会音楽である。一部スペイン語の響きが耳に残るが民族色は希薄。素朴さの残るヴィヴィッドな哀感の調べがなかなかに沁みる。

大ヒットTVアニメ『宇宙のステルヴィア』の主題歌で鮮烈にデビューしたangelaの1stアルバム。主題歌はもちろん、劇中挿入歌も網羅しており、ステルヴィア・サウンド満載の必聴盤だ。

日本のエレキ・ギターといえば、やはり寺内タケシ。2003年10月に芸術祭参加作品として行なわれた30周年記念ハイスクール・コンサートの模様を余すことなく収録した完全保存ライヴ盤。

ムードあるメロディに最もよく合う楽器、サックス、トランペット、ギターによる歌のないムード歌謡曲の決定版。“ギター演歌の大御所”木村好夫と若手サックス奏者の佐野博美による演奏が中心。

幸せ信じて寄り添い流れる浮世の川を・・・明るくゆったりとした心地よいメロディは、カラオケで歌うには最適な演歌。佐野文香の「終着みなと」に続くシングル「なさけ舟」に酔いしれてほしい。

エレクトロ・ミュージックをポップに響かせるというのは、考えるよりも至難の業かもしれないと思う。個というものに極限に向かい合った表現だというのが第一の理由だが、この男女二人組のハウス・ユニットはディープに迫りながらもキャッチーなサウンドを展開している。お見事。

2003年10月の幕張メッセ・ライヴにて解散してしまったミッシェル。本作は最後のツアー“LAST HEAVEN TOUR”から選りすぐったライヴ・ベスト。

中森明菜の『歌姫』もついに完結編。単なるカヴァーの域を超えて、オリジナル集と思わせてしまうくらい“自分の唄”にしているところが、この人の凄さだ。存在感で唄うという点では、やはり群を抜いている。この魅力にとりつかれちゃうと、抜け出すのは難しいと再確認。