2003年5月21日発売
ロシアに残る大ピアニストの系譜とは、ソビエト体制が生んだ大きな贈りものかもしれない。生前、国外に知られることのなかったヴェデルニコフもその一人。多彩なタッチと堅固で明確な構成力を持ち味としたこのピアニストの類まれな感性の強大さがドビュッシーに現れる。
日本ではその死後、注目を集めるようになったヴェデルニコフ。ここでは生前の彼のお気に入りの録音だったスクリャービンとプロコフィエフが聴ける。確固たる自信に裏付けされ背筋のピンと伸びた演奏は素晴らしい。彼の編曲したストラヴィンスキーも聴きごたえ十分。
リヒテルとギレリスの師として高名なネイガウスのピアニズムは、プロフェッサー・タイプの手堅いものとは、およそ正反対である。即興的な表情から詩的な味わいが花開くスクリャービン、めまぐるしく気分が変転するプロコフィエフなど、いずれも名演だ。
古雅なピアノの響きとダイナミックな演奏が奇妙な調和を奏でる不思議な音世界であり、AMラジオを聴くような放送録音の音質がそうした雰囲気をさらに助長する。リヒテル、ギレリスからアファナシェフの系譜でピアノ演奏を捉える場合、きわめて示唆に富む。
人気シリーズのリニューアル版。妊婦の精神安定と胎児の健康・発育の関係に、音楽のもたらす効果の大きさについて著した書籍『胎児は見ている』の音楽データを基に選曲編成されている。
世代や地域を越えた創造活動を行なっているグループ“ZEROキッズ”によるミュージカルがCD化。音楽教材としても最適の作品。サウンド・プロデュースは谷川賢作。
移籍第1弾。スティール・パンをメインにしたダブ/レゲエという音楽性はこれまでと同様だが、アヴァンギャルド寄りの演奏で呪術的な匂いを醸し出したり、ギターやサックスが活躍する激しいセッション風があったりと、より広がりのある音になっている。
大ヒットした2ndアルバムに、これまでの全シングルのビデオ・クリップを収録したDVDをカップリングしたスペシャル・アイテム。CDにもボーナス・トラックを追加。