2003年9月発売
モンドダイヤモンドダイヤ
そりゃ前作のオーケンとの共演はインパクトが強かったが、本作はもっと、暗くて明るい。ここへきて、意味がありそうでなさそうだった歌詞には吹っキレたような強さが感じられる。ヒップホップに諧謔的な眼差しを向けた(5)なんて爆笑の傑作曲。打ち込み万歳! 宅録万歳!
君という光君という光
2曲とも、ある意味淡々と歌われるミディアム・ナンバー。ともに未来に希望を見据えて、マイ・ペースでいいから先に進もうとする前向きな歌だが、押し付けがましくない歌唱が、かえっていいのかもしれない。「君という光」は、アニメ『名探偵コナン』のエンディング・テーマ。
迷宮迷宮
87年生まれの女性シンガーによるファースト・アルバム。ジャズ、ヒップホップ、R&Bを好むという彼女だが、本作におけるアレンジとヴォーカリゼーションはきわめてポップで、全体的には“ちょっとオシャレな歌謡曲”という雰囲気。AZUKI七(GARNET CROW)による歌詞も、わかりやすい。
...and nobody told me to think about life in general...and nobody told me to think about life in general
VULGARVULGAR
圧倒的な煽動力を持つ5人組。フル・アルバムとしては4作目。ミニ・アルバム『six Ugly』で見せつけた進化的ヘヴィ・ロックがついに完成した印象だ。彼らの名が欧米へと広がりつつある現況を、自らあらためて実証する内容と言える。チャート最高位6位。★
フィリップ・グラス・エディションVOL 6::ソロ・ピアノフィリップ・グラス・エディションVOL 6::ソロ・ピアノ
フィリップ・グラス・エディションも第6集となった。本盤は自作自演による1989年のアルバム。カフカの「変身」に触発された5曲の「メタモフォシス」は、哀愁をおびた叙情的曲調が延々と続く。まさに瞑想的空間へと誘うグラス固有のエッセンスが詰まった音楽である。