2005年7月発売
役者として知られるが、シンガー・ソングライターとしても四半世紀のキャリアの持ち主。リズム・セクションの刻みやブラスの絡み方が80年代色でカッコいい。歌い方はけっこう甘いタッチで、大人の女性向き。ライヴでの女性ファンの熱視線が想像できる。
ボーイズ・ラブPCゲーム『好きなものは好きだからしょうがない!!』のTVアニメ版声優、緑川光と宮田幸季による過激なトークが人気のWEBラジオ・ヴァージョンがCD化。これまで放送された美味しいところばかりをピックアップして収録。
青森の漁港から新鮮な魚介類を積み込み、築地へと向かう魚(ぎょ)トラへの応援歌。海の男とトラック野郎の心意気を併せ持ったキップのいいリズムとメロディに乗せて、奥山が気持ちよく歌い上げている。九州道、南風泊編と全国を駆け巡る。
現在、落語界随一の才能と激賞される談春。50分超の大ネタ2本を収録した堂々の2枚組だ。真に迫った語り口は、すでに“落語は笑うもの”というお約束の範疇をとっくに超えている。独自の解釈を加えた「文七元結」の迫力には、降参するしかない。★
テツ&トモです。もともとお笑いをやる以前は歌手志望なので、歌唱力は相当なモノ。ユニゾンもグー。楽曲は演歌そのもの、ハードなギターが入るドラマティックな展開で、友と家族を愛するオトコの生きざまが語られている。まさに歌に生きようとする彼らの宣言にも聴こえる。
どこまでがモーツァルトの曲で、どこからが演奏者のアイディアなのか。その境目が判然としない。というより、むしろそれが狙いかも。実態はモーツァルトの曲をダシにした、傍若無人・自由奔放なインプロヴィゼーションのごとし。フォルテピアノによる演奏。
「悲愴」の冒頭の和音を聴いただけで、独創的! と叫んでしまう。自在なペダリング、思いきり揺らぐテンポ……と書くと、異端的に感じるかもしれないが、音楽の表情はとてもロマンティック。伝統を引きずりながら先端を走る面白さ。そこがフレディの新しさ。
発売元
キングレコード株式会社ピアニストとしての“呪縛”から逃れられなかったエッシェンバッハ。でも朗読(言葉わからなくても絶品)とともにピアニスティックなオーケストラを堪能することはできました。じゃじゃ馬のパリ管に勝手な“エスプリ”を発揮させなかったのも彼の手腕か。
制作・出演
アキレス・マチャード / アラステア・マイルズ / エディタ・グルベローヴァ / エリーナ・ガランチャ / フリードリヒ・ハイダー / ラインラント=プファルツ州立フィルハーモニー / ヴォーカル・アンサンブル・ラシュタット発売元
キングレコード株式会社バーデンバーデン祝祭劇場におけるライヴ録音。グルベローヴァは立ち上がり不安定だがすぐ調子を取り戻す。「清らかな女神よ」における滑らかな発声と鮮烈な表現力はまさに至高の芸だ。57歳にして難役に挑み輝かしい成果を収めた歌姫に心からの賛辞を呈したい。★
テレビ東京系『いい旅・夢気分』の2005年7月度エンディング・テーマに使用されていたばんばひろふみのシングル。この人、本当に頑なだと思う。30年以上、音楽に対する信念が揺らいではいないのではないか。周囲がどう呼ぼうが彼の音楽は変わっていない。
ノルウェーの民族楽器であるハルダンゲル・ヴァイオリンは、通常の弦のほかに、もう数本の共鳴弦があり、その美しい装飾と清澄で哀愁を帯びた音色がとても印象的。グリーグも愛したこの楽器を、山瀬はあふれる共感と細やかな愛情で鳴らす。曲の民族色も絶妙。★