2006年8月23日発売
広瀬の3枚目のアルバム。シューマンではほの暗い色彩をていねいに情をこめて歌っている姿に心を打たれる。ラフマニノフやリストでは実演でも見せてくれたように、息をひそめたような弱音から楽器全体が轟く強音まで、その若さあふれるダイナミックさは注目。
ガラガラ声の“おばあさん落語”で、子供から大人まで幅広い年代層に人気を得た五代目古今亭今輔の落語集。柳家金語楼が今輔のために書いた「葛湯」のナンセンスな爆笑芸、古典の「藁人形」の芝居がかった脚色と噺ぶりなど名人の魅力を満喫できる。
新作落語で人気を得た今輔といえば、婆さん声を生かした“婆さん落語”で知られる。「旅行日記」のシュールで皮肉なサゲ。役所の窓口を困らせる珍客がやってくる「印鑑証明」。最速のテンポで噺を進める古典の「囃子長屋」では、得意の婆さん声も使う。
五代目今輔といえば、お婆さんもので幅広い人気を得た新作落語の旗頭だったが、古典でもいい味を出していた。「ねぎまの殿様」は明治時代につくられた作品だが新作の味を巧く生かした語り口で、親しみやすく仕上げている。再評価されるべき噺家の一人。
「恋のブチアゲ♂天国」のヒットに続く、MTP(まえけん♂トランス・プロジェクト)シングル第2弾。ジッタリン・ジンのヒット曲からスタートするメドレー風(1)、日テレ系ドラマ『ギャルサー』劇中曲でシニータで知られる(3)で、すぐにギャル・トランス体験!
11枚目のシングル。(1)は、9作目のシングルのセルフ・カヴァー。作詞・作曲を手がけたコブクロの小渕健太郎がプロデュースし、シンプルな演奏により陽性の歌声がいっそう心に響く。(2)は、CBC開局55周年記念曲で、未来の子供たちに向けての希望に満ちている。
サラリーマン・ギタリストとして名を馳せる吾妻光良が大学在学中の1979年に結成した、日本が誇るジャンプ・ブルース集団の4年ぶりの活動再開。過去2枚の名盤を超える傑作、ここに誕生。
ジャイブ・バンドの魅力を現代に甦らせ、しかも自作の曲を中心にユーモアあふれる日本語で歌ってしまうグループの傑作選。狂牛病のことなど考えもしなかった時代に書かれた(1)や、彼女を口説くも結局は帰られてしまう(5)の面白さが抜群の味を示す。
スカポンタスの3rdアルバム。Dragon AshのKjと10-FEETのTAKUMAをフィーチャーしたリード曲ほか、さまざまなアーティストとのコラボレーションが実現。これは聴き逃せない!
宮本駿一の5曲入りミニ・アルバム。インスト曲も含め、ピアノ弾き語りシンガーの真骨頂といえる内容ながら、ラテン系のアレンジを採り入れるなど、新たなサウンド・アプローチも提示された意欲作。
3人組バンド、ANATAKIKOUのメジャー・デビュー・シングル。澄みきったメロディ・ラインが美しいタイトル・トラックは、すでにライヴでは披露されていた人気曲。ドラマティックな詞の世界にも注目。
水谷川の第2作は、「ペール・ギュント」チェロ版の世界初録音と、シベリウスの歌曲の編曲版という、珍しいというか意欲的なアルバムとなった。スロー・テンポの曲の方が、彼女の歌心がよく発揮されている。シベリウスがなかなかいい。ピアノは雄弁でうまい。