2007年6月発売
ゴードンが活動拠点をパリに移しての初のリーダー作。彼より先に同地に赴いていたパウエルと10数年ぶりの再会で行なわれたこのセッションは、当時のパリにおけるジャズ人気を象徴させる作品だ。
ギターレスという形態がグルーヴでメロディを色づかせていく感じのある3ピースのメジャー・デビュー・ミニ・アルバム。清新な空気感を持つ女性ヴォーカル&ピアノが、温かな思い出のむせ返り感を演出するなか、リズム隊は確実にその世界を聴き手の心へとプッシュする。
ローマでレギュラー活動しているピアノ・トリオが、“ローマ・トリオ”として本邦デビューを飾った作品。ピアノのルカ・マヌッツァをはじめ中堅若手の精鋭揃い。正統的なアプローチが基本の三位一体のジャズを展開。イタリア・ジャズのレベルの高さを知らされる。
ロリンズばりの太いトーンが特徴のベテラン・テナー、ボブ・キンドレッドがラテン・ボレロに挑む。だが、内容は真のジャズ・バラード集であり極めてブルージィな仕上がりとなっている。全編で澄んだよく通るテナーが印象的。むせび泣くような音色も良い。
ウィントン・マルサリスの“リンカン・センター・ジャズ・オーケストラ”のピアノを担当している弱冠21歳の俊英、ダン・ニマー率いるトリオのデビュー盤。若くて新しいピアノ・トリオのグルーヴが新鮮な魅力だ。
オランダの隠れジャズ・ピアニスト、ロブ・アフルベークのアルバム。特徴であるブギ・ウギ調のスウィンギーでメロディアスで驚きに満ちたアドリブを織り交ぜながら、気持ちの良いトリオ演奏を聴かせてくれる。
ジャズ・ピアニストとして今や巨匠の域に達したシダー・ウォルトンのベスト・アルバム的な一枚。数ある優れたオリジナル・ナンバーの中から、彼自身が選んだ10曲をピアノ・トリオで演奏している。
ドイツのピアノ・トリオによるデビュー作。フローリアンが思索的なタッチでグループを引っ張る。静謐なサウンドが知的な響きを有し、心を捉えて離さない。テクニックもアイディアも優れている。その上で聴かせる音楽をやっているところが強みだ。