2007年9月5日発売
アメリカの近現代の音楽史を彩る作曲家を並べて、バーンスタインが持ち前のジャジィな感性と開放感あふれる雰囲気とを発揮した名演。敬愛するコープランドや濃密なバーバーの抒情など、まさに絶品だ。
ヴァイオリン協奏曲は、若きクレーメルがバーンスタインと先鋭的ながらも伝統的なブラームスを作り上げた録音。二重協奏曲も、バーンスタイン2人を上手く包み込み、白熱した演奏を聴かせている。
51、2歳のときのアバドが、ロンドン響の音楽監督になる前後の頃の録音。颯爽とした胸のすくような演奏に円熟味も加わり、メンデルスゾーンの清新なロマンティシズムがストレートに伝わってくる。
マイスキーの2度目の全曲録音からの1枚。前作に比べると、さらに鋭くバッハの音楽を見据えた演奏となっている。力で押すわけでも、テクニックで聴かせるわけでもないが、バッハとの親密な語らいが魅力的だ。
制作・出演
エンリコ・バルボーニ / サンタ・チェチーリア国立アカデミー合唱団 / サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団 / ターフェル / チョン・ミュンフン / バルトリ / フォーレ / ロベルト・ガッビアーニスペインの栄光を偲ぶかのような郷愁に満ちたアランフェス協奏曲と、セゴビアのために書かれた「ある貴紳のための幻想曲」を収録。セルシェルとオルフェウスco.が、力強く気品に満ちた演奏を繰り広げている。
ヤルヴィのシベリウス交響曲全集からの1枚。北欧の自然とロマンティックな詩情が一体となった交響曲第2番や民族主義的高揚をもたらした「フィンランディア」など、ヤルヴィの豊かな情感に満ちた演奏が味わえる。
制作・出演
J.S.バッハ / アントニー・ロルフ・ジョンソン / イングリッシュ・バロック・ソロイスツ / ジョン・エリオット・ガーディナー / スティーヴン・ヴァーコー / ナンシー・アージェンタ / マイケル・チャンス / モンテヴェルディ合唱団 / ルース・ホールトン「目覚めよと呼ぶ声が聴こえ」を含む第140番と「主よ、人の望みの喜びを」を含む第147番という有名なカンタータ2曲を収録する、初心者にも楽しめる一枚だ。ガーディナーの明快な演奏が気持ちいい。
制作・出演
J.S.バッハ / サイモン・スタンデイジ / ジ・イングリッシュ・コンサート / トレヴァー・ジョーンズ / トレヴァー・ピノック / フィリップ・ピケット / ヤン・シュラップ / リーザ・ベズノシウク / レイチェル・ベケット初のチェンバロ協奏曲とも言われる第5番を含む、ブランデンブルク協奏曲から4曲をピックアップしたアルバム。ピノックとイングリッシュ・コンサートによる歯切れのよい爽快な演奏を聴くことができる。
ドビュッシーの名を世に知らしめた「牧神の午後への前奏曲」をはじめ、アバドがベルリン・フィルを振ったドビュッシー集。BPOから透明で淡い色彩感を引き出し、ドビュッシーの魅力をたっぷりと聴かせてくれる。
パガニーニ国際ヴァイオリン・コンクールで史上最年少で優勝を果たした翌年に録音されたデビュー盤。庄司紗矢香の才能に注目したメータのサポートのもと、庄司は伸び伸びとその才能を発揮している。
ドイツ・リートに多大な影響を残したシューベルトの有名な歌曲を、ドイツ・グラモフォンが擁する5人の歌手が聴かせてくれる、ファンには嬉しい作品。シューベルトの歌曲の世界が堪能できる一枚だ。
デュメイの個性的で濃密な表現のヴァイオリンと、変幻自在に寄り添い、あるいは緊張感を高め、濃やかな表情をみせながら絡みつくピリスのピアノ。両者の絶妙なアンサンブルが驚きをもって迎えられたアルバムだ。