2009年11月4日発売
ギターの尾上旭、ヴォーカル&ギターの岩井善崇によるロック・ユニットのミニ・アルバム。「ディープ・パープルとダイナソーJr.がキー」(尾上)という本作、70年代ハード・ロックと90年代オルタナというあり得ない組み合わせにより、斬新かつ刺激的な音像を実現させている。
テクニカルなギター・プレイでも人気のビジュアル系バンドによる2枚目のミニ・アルバム。スラッシーな攻撃性とビジュアル系らしいマイナー・メロ、ヴォーカル以上に存在感あるギター・プレイが織りなすメタル・ワールド。急にテイストが切り替わる、意外な展開も目立つ。
新世紀突入後の世界的な“ニュー・トリオ”の流れの中で、日本で最もユニークなピアノ・サウンドを展開するスガダイロー。題材の命名も含めて、山下洋輔のダイナミズムを彷彿させる“ブレイン・コントロールされたはちゃめちゃさ”に鳥肌が立つ。ブルース・インパルスが沸き立つピアノだ。★
デュオのフォーマット自体はありがちだが、キュートな表情のヴォーカルと隙あらば脱線していく奔放なピアノという組み合わせが新鮮なジャズを表出。はじけるピアノに感応して快活なスキャットを披露する「ジャスト・ワン・オブ・ゾーズ・シングス」、7拍子の「サマータイム」、音の断片が寄り集まったようなギクシャクした展開が印象的な「イパネマの娘」などがいい。
6thシングルとしてリリースされたバラード・ナンバー。ヘンデル作曲のオペラ「リナルド」の「わたしを泣かせてください(ラシャ・キオ・ピアンガ)」をモチーフにしたポップ・オペラ。“人生観”“前向き”“あたたかさ”をキーワードにした一曲だ。
国民的ロック・バンドとなった三人組の7枚目のシングルは、アッパー・カットなラブ・ソング。スウィート過多なフレーズを歌謡曲テイストのメロディとバリバリなロック・ビートで聴かせる力技は、ベタを通り越して爽快感300%。DAIGO自身が作詞・曲を手がけた「Winter Bell」は、思わずこみ上げてしまう正統派クリスマス・ソング。
過去にも歌謡曲のジャズ化などを試みてきた意欲的なシンガーと新進ベーシストのデュオによる2007年録音作。ゆったりスウィングするベースと絡み合いながら空間に溶け込んでいくヴォーカルが心地よい「オンリー・ユー」、異様な空気感を醸しつつも美しい「バット・ノット・フォー・ミー」、有名曲の自己流解釈を極めた「セントルイス・ブルース」など聴きごたえがある。