2009年2月4日発売
制作・出演
アントン・フィーツ / ウィーン八重奏団員 / ギュンター・ブライテンバッハ / パンホーファー / フェレンツ・ミーハイ / メンデルスゾーン / ロンドン・シューベルト・アンサンブル / ヴィルヘルム・ヒューブナーメンデルスゾーンの生誕200周年を記念して、彼のピアノを中心とする室内楽曲がまとめてCD化された。作曲者が13歳から15歳の頃に書かれた作品ばかりで、その早熟さと伝統を踏まえた音楽作りに感心する。六重奏曲は個性的な編成。演奏も聴きやすい。
三者が切り立って互いに拮抗するのではなく、出すぎず引きすぎず一体となって作品のエモーションにシンクロしていく。耳目引く刺激はないが伝統の古色にも落ちぬ、いわば安心の音の姿。ワザも響きの色も、キメるべきはキメて耳を逸らさぬ練達の熟演である。
「無言歌集」は現代の日常生活に不可欠なBGMだ。センチメンタルな香りと清廉な歌心にあふれた詩情豊かな世界が広がる。全48曲。オーストリアのピアニスト、アルペンハイムの上質な叙情性と歌いまわしに心がほぐれる。掘り出しもの的なアルバムである。
メンデルスゾーンが生涯抱いたバッハへの敬愛の念が込められたオルガン・ソナタ集。対位法を駆使した作曲技法の中に、響きのふくよかさや優美な旋律がちりばめられている。同時代のロマン派の作曲家と一線を画するメンデルスゾーンの特質が見えてくる。
制作・出演
クルト・マズア / グンドゥラ・ヤノヴィッツ / ゴトハルト・シュティール / テオ・アダム / ハンス=ペーター・ブロホヴィッツ / メンデルスゾーン / ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 / ライプツィヒ放送合唱団 / ローゼマリー・ラングバッハの「マタイ」あたりの作品と比べると、このメンデルスゾーンの作品は実に優美であり、宗教的なストイックさも薄いので、どんな聴き手にも受け入れられるかも。明るい確信に満ちたマズアの指揮、作曲者ゆかりのオケ。ともに作曲家への愛情が滲む。
制作・出演
アカデミー・オブ・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ / アントニー・ロルフ・ジョンソン / アンネ・ゾフィー・フォン・オッター / アン・ドーソン / イヴォンヌ・ケニー / サー・ネヴィル・マリナー / ジャン・リグビー / トーマス・アレン / メンデルスゾーンメンデルスゾーンの代表的な宗教曲で、晩年の傑作。本盤は、この曲の名演として高い評価を得てきた録音だ。「エリア」の持つ宗教的な敬虔さと、世俗的な、あるいは人間賛歌的な明るさを見事に併せ持っている。
制作・出演
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 / キングズ・カレッジ聖歌隊 / スティーヴン・クレオベリー / トム・クラウゼ / ドホナーニ / ホルスト・ラウベンタール / マルガリータ・リロヴァ / メンデルスゾーン制作・出演
エリザベス・コンネル / カリータ・マッティラ / クラウディオ・アバド / ジョン・アレイ / ハンス・ペーター・ブロッホヴィッツ / メンデルスゾーン / ロンドン交響合唱団 / ロンドン交響楽団ロンドン響の音楽監督就任直後、50歳頃のアバドによる録音。気力・体力ともに充実していた頃の、覇気に満ちた推進力のある演奏を聴くことができる。本盤は、序曲を除いた交響曲のみのセット。
メンデルスゾーンの『序曲集』に、交響曲全集に収録されていた弦楽八重奏曲からの「スケルツォ」を追加したセット。メンデルスゾーンの主要な序曲が網羅されており、アバドの躍動感に満ちた演奏が満喫できる。
制作・出演
キャスリーン・バトル / ジョン・オリヴァー / タングルウッド音楽祭合唱団 / フレデリカ・フォン・シュターデ / ボストン交響楽団 / ボストン響 / メンデルスゾーン / 吉永小百合 / 小澤征爾 / 松本隆有名なホ短調のヴァイオリン協奏曲と、比較的珍しいヴァイオリン・ソナタを収録。若きミンツの瑞々しい演奏を聴くことができる。特にメンデルスゾーン14歳の時のソナタは、一聴の価値あり。
ともに13、14歳頃の作品。早熟の天才ぶりがはっきりと窺える作品だが、これをクレーメルとアルゲリッチが演奏していることで、作品の価値が何倍にも高まっている。貴重にして会心の一枚だ。
意外にもメンデルスゾーンの弦楽四重奏曲は、あまり演奏されない。10代後半の第1、2番、30歳ころから晩年にかけて書かれた第3番から第6番。メンデルスゾーンの透明なロマンが薫る、メロスによる名盤だ。
作曲家の生誕200年を飾るにふさわしい絶佳なる演唱の復刻。シュライアー20代の瑞々しい歌声と溌剌たる描出は、メンデルスゾーン歌曲の理想的な表現といってよい。柔軟かつ力強い声で綴られたリートの、何と美しく心に響くことか。オルベルツの伴奏も秀逸である。★
2000年にデビューした米ラッパーの初のベスト・アルバム。一躍スターになるきっかけとなった「カントリー・グラマー」、ティム・マックグロウが参加した「オーヴァー・アンド・オーヴァー」など、個性あふれる楽しいナンバーが目白押しだ。なかでも注目の曲はDOUBLEをフィーチャーした「ワン・アンド・オンリー」のスペシャル・トラック。
フィギュア・スケート関連のクラシック楽曲だけで、101曲を揃えるという前代未聞のコンピレーション・アルバム。2008/2009年シーズンに各選手が使用した楽曲が満載されており、クラシック入門盤としても使えそうだ。