2009年2月4日発売
コープランドのアメリカン・サウンドが満喫できる代表的管弦楽曲3曲を、東京佼成ウィンドo.の演奏で楽しむ一枚。編曲の確かさと名演があいまって、まったく違和感のない吹奏楽作品となっている。
東京佼成ウィンドo.の、まさに理想的な模範演奏とも言えるアルバム。吹奏楽をやっている人はもちろん、吹奏楽のファンでなくても楽しめる質の高い演奏が詰め込まれている。
東京佼成ウィンドo.の桂冠指揮者、故フェネル指揮の見事な「惑星」。このブラスバンドによる演奏もまったく違和感がなく、曲によってはより輝いて聴こえるほどだ。フェネルの卓抜な指揮の下、東京佼成ウィンドo.の好演が光っている。
「白鳥の湖」のハイライトを吹奏楽で演奏した異色の一枚。アメリカ吹奏楽界の巨匠で、東京佼成ウィンドo.の桂冠指揮者でもある故フェネルに全幅の信頼を寄せているだけあって、素晴らしいアンサンブルを聴かせている。
プロコフィエフの作品は、しばしば吹奏楽に編曲され演奏されるが、ほとんど違和感がない。本盤も、金洪才の的確な指揮の下、東京佼成ウィンドo.の高度な合奏能力が活かされ、溌剌(はつらつ)とした演奏が繰り広げられている。
南北アメリカの代表的作曲家、合衆国のコープランドとブラジルのヴィラ=ロボスの作品集。8本のチェロのための「ブラジル風バッハ」はとりわけ聴きどころだ。オーケストラの高度な技術が光っている。
元SIAM SHADEのDAITA率いるバンドのメジャー第3弾シングル。ラブ・ソングの「THE SUN」は疾走する音と印象的なサビのフレーズで掴みOK。ゆったりした「Desert Rose」はソロ演奏やメタリックなリフなどDAITAのギターがたっぷり聴け、前向きな歌詞も興味深い。
制作・出演
BrianCharette / RichardPadron / ジェーン・モンハイト / テッド・ファース / トニー・デセール / バッキー・ピザレリ / ブライアン・スザック / マイク・リーアルバムの始まりや曲間にDJを置き、ラジオへの愛情を示した2008年録音作。シナトラの初期の代表曲「オール・オア・ナッシング・アット・オール」、フィリップ・ベイリーのヒット曲を4ビートでカヴァーした「イージー・ラヴァー」、ブギ・ウギ・スタイルでロックンロールの名曲を弾き語る「ジョニー・B・グッド」など、多彩な内容。自作の「ア・ストレンジャーズ・アイズ」も堂々たる仕上がり。
メンデルスゾーンのピアノ協奏曲がまとめて聴ける。とくに10代の半ばに作曲された作品を、全盛期のジョン・オグドンやラベック姉妹が弾いた演奏がすばらしい。早熟な少年が作曲した音楽にはこぼれ落ちるような愛らしさがあって、つい微笑んでしまう。
制作・出演
アルフレート・シュタール / ウィーン・フィルハーモニー五重奏団 / ヘルムート・ヴァイス / メンデルスゾーン / ヨーゼフ・シュタール / ヴォルフガング・ヘルツァー / ヴォルフガング・ポドゥシュカ制作・出演
アントン・フィーツ / ウィーン八重奏団員 / ギュンター・ブライテンバッハ / パンホーファー / フェレンツ・ミーハイ / メンデルスゾーン / ロンドン・シューベルト・アンサンブル / ヴィルヘルム・ヒューブナーメンデルスゾーンの生誕200周年を記念して、彼のピアノを中心とする室内楽曲がまとめてCD化された。作曲者が13歳から15歳の頃に書かれた作品ばかりで、その早熟さと伝統を踏まえた音楽作りに感心する。六重奏曲は個性的な編成。演奏も聴きやすい。
三者が切り立って互いに拮抗するのではなく、出すぎず引きすぎず一体となって作品のエモーションにシンクロしていく。耳目引く刺激はないが伝統の古色にも落ちぬ、いわば安心の音の姿。ワザも響きの色も、キメるべきはキメて耳を逸らさぬ練達の熟演である。
「無言歌集」は現代の日常生活に不可欠なBGMだ。センチメンタルな香りと清廉な歌心にあふれた詩情豊かな世界が広がる。全48曲。オーストリアのピアニスト、アルペンハイムの上質な叙情性と歌いまわしに心がほぐれる。掘り出しもの的なアルバムである。
制作・出演
クルト・マズア / グンドゥラ・ヤノヴィッツ / ゴトハルト・シュティール / テオ・アダム / ハンス=ペーター・ブロホヴィッツ / メンデルスゾーン / ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団 / ライプツィヒ放送合唱団 / ローゼマリー・ラングバッハの「マタイ」あたりの作品と比べると、このメンデルスゾーンの作品は実に優美であり、宗教的なストイックさも薄いので、どんな聴き手にも受け入れられるかも。明るい確信に満ちたマズアの指揮、作曲者ゆかりのオケ。ともに作曲家への愛情が滲む。