2009年6月24日発売
2年ぶりとなるフル・アルバムは、トモフならではの毒や慈しみや希望がモリモリ込められた愛あふれる秀作。年を重ね少々円味を帯びた傾向はあるが、そのソフトさを活かし過激すぎる真実を超脱力モードでアジるスタイルは300%パワー・アップした感があって頼もしい。
お正月にはおなじみの、宮城道雄作曲「春の海」。本作はこの名曲を箏や尺八で演奏するためのレッスンCD。安藤政輝と山本邦山による模範演奏とパート別カラオケを収録している。
『春夏秋冬』や『花の明け暮れ』なども評判を呼ぶ栄芝の小唄集。近年では映画などでも接する機会が減少し、一般的には馴染みの薄いものになってきた小唄だが、江戸情緒や男女の世界などを小粋に淡々と表現する。日本の伝統芸術を支える地道な企画盤だ。
トリスターノ派のサックス奏者として知られるウォーン・マーシュが、80年に北欧を訪れた際のセッション音源。ケニー・ドリューが参加している上にスタンダードを多数収録した貴重盤だ。
スウィング・テナーの巨人の一人、ベン・ウェブスターがコペンハーゲンに居を移した翌年に吹き込んだもの。数々の成功を手にした後の余裕すら感じさせるブロウと、ケニー・ドリューらとの絡み合いが絶妙。
西海岸の伝説のジャズ・クラブで収録された未発表アルバム。ビル・エヴァンス・トリオの名ドラマー、ラリー・バンカー率いるカルテットによる演奏だ。当時デビューしたばかりのゲイリー・バートンが新鮮なプレイをみせる。バンカーの繊細なドラム・ワークも聴きもの。
78年、ヨーロッパ・ツアー中のズートがデンマークに寄ったおりにドリューのトリオと共演したアルバム。腕利きのトリオによって非常に落ち着いたバップの好作品となっている。内容はオーソドックスだが、名手たちを従えて寛いだ演奏が好ましい。
デビュー以来のポップ寄りジャズ路線を踏襲する3作目。透明感のある声がメロディに合う「Moon river」、持ち味であるヴォーカルの健康的なたたずまいが楽曲のよさを際立たせる「Sunday morning」など充実の仕上がり。プログラミングによって現代的な装いとなった「Love theme from“Spartacus”」ほかアレンジャー陣の活躍も光る。
2002年5月のデビュー以来、ラテン・サウンドにこだわり続ける北原愛子による初ベスト・アルバム。デビューからの全シングルに加え、未発表曲も収録。ラテン歌謡テイストの楽曲から女心を綴ったナンバーまで、表情豊かな作品が楽しめる。